矯正治療(ワイヤー矯正とマウスピース矯正)それぞれの特徴と注意点

誰もが知っている矯正方法と言えば、銀色のワイヤーとブラケットを歯に取り付けたものではないでしょうか?
最も歴史がある矯正方法であり、笑ったときに見える矯正装置にはインパクトがあるので矯正装置のイメージとして定着したようです。
しかし、矯正装置はそれだけではありません。矯正装置や使用する素材などは、患者さんのニーズに合ったものを提供できるように日々変化し続けています。

矯正治療にあなたが求めていることは何ですか?
比較的長期間行う治療なので矯正装置の見た目治療費用治療期間続けやすさなどいろいろと気になる点が多いです。

重要視するポイントは人それぞれですが、最も重要視しなければならないのは口の状態に矯正装置が適応するかどうかです。

まずは、矯正装置の種類特徴などを知って矯正を始める際の参考にしてください。

矯正装置は2種類ある

矯正装置は大きく分けると「ワイヤー矯正」「マウスピース矯正」の2つに分けられます。

1.ワイヤー矯正

ワイヤーやブラケット(歯の表面に付ける小さな突起物)と呼ばれる矯正装置を装着して歯を少しずつ移動させます。
ブラケットの素材には金属プラスチックセラミックなどがあります。
白いワイヤーもあり、装置の見た目が気になる方にも対応できるようになってきました。

装置の調整や経過観察、クリーニングなどを行う必要があるので通院頻度は月1回以上です。

メリット

  • 豊富な実績

歴史が古く、最もメジャーな矯正方法なので大抵の矯正歯科で取り扱われており、治療実績も豊富です。

  • 適応症例が幅広い

ほぼすべての症例に適応しており、マウスピース矯正では治せない症例にも対応できます。

デメリット

  • 装置が目立つ

使用する素材や装置を装着する場所によっては矯正装置が目立ちやすいです。
装置を裏側に付けたり、使用する素材を変えたりすることで見た目を改善できます。

  • 食事・会話がしづらい

装置に慣れるまでは、食事をしにくかったり喋りづらかったりすることがあります。
大抵の方が数日~数週間で慣れるので、それほど心配はいりません。

  • 痛い

ワイヤーやブラケットの端が口の中や唇に当たって痛んだり口内炎ができたりすることがあります。
透明な粘土のような矯正用ワックスがあり、小さくちぎって装置に密着させると装置が直接粘膜に触れなくなり、痛みや口内炎を防げます。

また、歯を動かす力が加わることで歯が浮いたような違和感や鈍痛などを感じる方もいますが、大抵の方が数日で治まります。
痛みの感覚は人それぞれのため、我慢できない方への対処として歯科医院では鎮痛剤を処方しています。

  • 口腔ケアが難しい

自分で取り外しができないため、口腔ケアを徹底しないと装置の周辺には汚れが溜まりやすく虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
歯ブラシだけではなく、歯間ブラシデンタルフロス(糸ようじ)タフトブラシなどを使用するとケアしやすくなります。

  • 通院頻度が高い

ワイヤーの調整で月1回以上、定期的に通院しないと治療が進行しません。
装置が外れたときや装置が当たって痛いといった、自分で応急処置ができないトラブルが起きた場合は歯科医院で緊急処置が必要とすることもあり通院頻度は高くなりがちです。

  • 金属アレルギーがある方には向いてない

矯正治療で問題となる金属アレルギーは主にニッケル、コバルト、クロム、パラジウムが原因です。
ブラケットの素材はプラスチックやセラミックを選択でき、ワイヤーはニッケルやクロムを含まないチタン製のものもあります。
しかし、ニッケルやクロムなどでアレルギー症状が出る方はチタンでアレルギー反応が出ないとは限らないため、ワイヤー矯正は避けたほうが良い場合があります。

歯科医師にあらかじめ相談することをおすすめします。

歯の裏側に付けるワイヤー矯正

ワイヤーやブラケットを歯の裏側へ装着するので舌側(リンガル)矯正と呼ばれ目立ちにくく、装置の見た目が気になる方に向いている矯正方法です。

表側矯正と舌側矯正とでは、力の掛かり方が変わるので適応する症例も多少異なります。
内側にブラケットを付けることで後ろへ引っ張る力が効果的に働くため、上顎前突(出っ歯)などに適しています。
舌側矯正では個人の口腔内に合わせて模型上でブラケットとワイヤーの配置をカスタマイズする必要があるため、表側矯正に比べて治療期間は同等、もしくは少し長くなります。

装置で舌を傷付けやすい違和感が大きい、舌の動きが制限されるので喋りにくいというデメリットがありますが、大抵の方が1~3週間ほどで慣れるのでそれほど気にしなくて良いでしょう。
また、装置が裏側にあるため、口腔ケアの難易度は高いです。ケアが上手くできないと虫歯や歯周病のリスクが上がるので、セルフケアに細心の注意を払わなければなりません。

2.マウスピース矯正

透明で取り外しのできるマウスピースを1〜2週間ごとに新しいものに交換しながら、素材の弾性を利用して歯を動かします。

メリット

  • 目立ちにくい

透明なので装置が目立ちにくく、人と接している時間が多い仕事に就いている方でも口元を気にせずに済みます。

  • 取り外せる

自分で取り外しができるので食事や口腔ケアがしやすく虫歯や歯周病のリスクが抑えられます。

  • 痛みが少ない

1枚のマウスピースで歯を動かす量が、コンピューター上のシミュレーションで一定になるように設計されているので、ワイヤー矯正と比べて痛みが軽減されます。
また、術前に治療後の最終的な歯並びをシミュレーションするので、治療のゴールが明確です。
歯に白いアタッチメントを付けますが、米粒大で小さくマウスピースでカバーされるので、口の中や唇の端には当たりにくいため痛みの原因にはなりません。

  • 通院頻度が少ない

ワイヤーやブラケットを付けていないので、歯科医院で緊急処置が必要になるようなトラブルも起こりにくく、通院予定が計画的に組みやすいです。
マウスピースを交換するだけで治療が進むので、通院回数が少なくて済み忙しい方でも始めやすい矯正方法です。メーカーにより、2週間に1回程度から長いものでは2ヵ月に1回程度の通院頻度で良いものもあります。

  • 金属アレルギーでも安心

マウスピースはプラスチック製、アタッチメントは歯とほぼ同色の樹脂でできているため、金属アレルギーの方も安心して治療を受けられます。

デメリット

  • 適応範囲が狭い

ワイヤー矯正に比べて適応範囲が狭く、マウスピース矯正だけでは治せない症例もあります。

  • 治療中の不安

通院回数が少ないので時間的な拘束は少なくて済みますが、その分歯が計画通りに動いているのか、マウスピースの装着方法が正しいのか不安になることがあります。
気になることがあれば、歯科医院に問い合わせて判断を仰ぎましょう。

  • 自己管理が難しい方には向いていない

マウスピースの装着時間や交換のタイミングは歯科医師の指示を守らなければ予定通りに歯が動かないので、患者さんの自己管理が必須です。

矯正における抜歯

矯正では歯を並べるスペースの確保と噛み合わせ、横顔の改善のために抜歯を行うことがあります。基本的には前から4番目の歯を抜きますが、状況により5番目になることもあります。

歯を抜く条件は以下の3つです。

    1. 1.歯と顎の大きさのバランスが取れておらず、歯を並べるスペースが無いとき
    2. 2.噛み合わせがズレているとき
    3. 3.口元が出ていて口が閉じにくいとき(抜歯をして歯を後方移動させ改善する)

顎変形症など症例により顎の骨を切る手術が必要になる場合は、10〜14日間の入院が必要になります。

インビザラインやスマイルトゥルーなどのマウスピース矯正では、抜歯をする代わりにディスキング(IPR)と呼ばれる方法で、歯と歯の間を最大で0.5mmほど削ることにより歯を並べるスペースを作ります。

矯正は痛いのか?


痛みを感じる確率は95%と、ほとんどの人が矯正中に痛みを感じています。
これは、歯が動く際の生体反応に関係しています。

矯正装置によって継続的に骨に加わった力で、歯を支えている周囲の骨が吸収されてスペースができます。骨が吸収されるのは「破骨細胞」の作用で、この際に「プロスタグランジンE2」という物質が作られます。

吸収されてできあがったスペースに骨が動いていき、もともと歯があったところの骨は「骨芽細胞」によって再生されます。
歯が動くときに痛みを感じるのは「プロスタグランジンE2」によるものなので避けられません。

歯を動かすときには違和感や締めつけ感、歯が浮く感じ、食事の際の痛みなどを感じますが装置を付けたあと徐々に下降していきます。
痛みをゼロにはできませんが、選択する矯正器具矯正医師の知識・経験で軽減させることは可能です。

マウスピース矯正は1枚のマウスピースで歯を動かす量が一定になるように設計されているので、ワイヤー矯正と比べて痛みが少ないです。

矯正の期間


症例により大きく異なり、上下顎を治す場合はワイヤー矯正とマウスピース矯正ともに平均2〜3年ほどです。
どちらの矯正方法でも部分矯正なら1年以内で完了する場合があります。

矯正にかかる費用

自費診療なので歯科医院により大きく差異があり、治療の難易度によっても変わります。
上下顎を治す場合は、ワイヤー矯正とマウスピース矯正ともに平均80〜120万円です。
部分矯正なら3万円程度から治療できますが、部分矯正を希望しても適応外の場合があるのでカウンセリングのときに歯科医師に相談してみましょう。

ワイヤー矯正では、金属のブラケットとワイヤーを用いて表側矯正をする方法が最も安いです。プラスチック製やセラミック製のブラケット、白いワイヤーを使用したり舌側矯正を希望したりすると費用は高くなる傾向があります。

費用は一括で支払うトータルフィー制(総額固定制)、もしくは基本料金に加えて毎回の通院時の処置料や新しい装置を使う度に代金を支払う調整料制が一般的です。
調整料制の場合、料金総額の見通しが立ちにくいですが、トータルフィー制だと最終的に支払わなければならない金額が分かりやすいというメリットがあります。

ただし、トータルフィー制はどこの歯科医院でも同じ条件というわけではないので注意が必要です。歯科医院によって初回検査診断料、保険期間後の診察料、書類作成料金などトータルフィーの中に含まない項目が設定されていることもあるので、治療開始前に必ず各歯科医院に確認するようにしてください。

関連記事
過蓋咬合の原因と治療方法

安くて短期間で治療が終わる!マウスピース矯正のスマイルトゥルー


マウスピース矯正は透明で薄いプラスチックでできているため目立ちにくく、2週間に1回のペースでマウスピースを交換しながら歯を少しずつ移動させるので、痛みが少なくて済みます。また、歯磨きがしやすく衛生的です。
スマイルトゥルーは前歯だけ治したい場合など部分的な矯正に適しているため、比較的治療期間が短く費用が安めです。

矯正にかかる期間と費用が明確

通院頻度はおよそ2週間に1回です。
部分矯正がメインとなるため、費用は20~50万円程度で治療期間は3~8ヶ月程度と比較的安価で短期間の治療で完了することが多いです。

歯並びの状況によって矯正期間や使用するマウスピースの枚数には個人差はありますが、事前診断およびシミュレーションで明確な矯正期間と費用を提示してもらえます。

最終的な費用を把握した上で治療を始められるので、矯正治療が終わってみたら予定外に出費していたというような事態を避けられます。

マウスピースを作るための型取りは1回だけ

システムによっては、歯型取りが通院の度に必要なものがあります。

一般的な歯型取りの方法では、柔らかいペースト状の材料と大きなトレーを口の中に入れて歯に押し当てます。
この方法は材料が喉の奥へ流れやすく硬化までに時間も掛かり、特に嘔吐反射のある方にとっては負担となる工程です。

その点、スマイルトゥルーはCAD/CAM(コンピューターを用いて設計や製作を行う技術)を用いることにより歯型取りは最初の1回だけで良く、そのデータを基にマウスピースを製作するので患者さんの負担が非常に少なくて済みます。

マウスピースのデザインはアメリカで、製作は日本で

型取りから製作した歯型模型をスキャニングし3Dデータ化したものを、アメリカ本部のSmileTRU社に送ります。そのデータを基に矯正歯科医を含む専門チームによってマウスピースのデザインが行われます。

デザインを終えると、矯正シミュレーションデータが歯科医院へ届き、最終的な歯並び予測を3D画像上で歯科医師がチェックします。患者さんにも歯並び予測の3D画像を見てもらい同意を得られると、マウスピースの製作を始めます。
治療開始前に最終的な歯列を3Dで確認できるので、ゴールが分かりやすくモチベーションも維持できます。

矯正治療先進国のアメリカでプロフェッショナルチームによってデザインされ、日本で製作されるスマイルトゥルーのマウスピースは世界基準を満たし高品質なので安全です。

スマイルトゥルーの公式HPはこちら