ワイヤー矯正(ブラケット矯正)の特徴と注意点

ワイヤーやブラケットなどの装置を着けて歯並びを整える治療は、一般的に「ワイヤー矯正」や「ブラケット矯正」と呼ばれています。ワイヤー矯正の特徴と注意点を解説します。

この記事の結論

・ワイヤー矯正とは歯にワイヤーやブラケットなどの装置を着けて歯を動かす治療方法
・見た目が気になる方は、目立ちにくい透明なブラケットや白いワイヤーで矯正ができる
・矯正治療の期間は平均して2~3年、費用は平均80~120万円

ワイヤー矯正とはワイヤーやブラケットなどの装置を着けて歯並びを整える治療


ワイヤー矯正とは歯にワイヤーやブラケットなどの装置を着けて歯を動かす、最もメジャーな矯正方法です。歯並びを整えて良い噛み合わせになると、見た目の美しさと健康の両立ができます。

素材は金属やプラスチック、セラミックなどがあり、歯の表側か裏側にワイヤーを着けます。通院は基本的に月1回以上で、歯科医院でワイヤーを交換してもらい歯並びを整えます。

歯は食べ物を細かく砕いて消化しやすくする役割がありますが、食べること以外にも発音や表情を作る、体の姿勢やバランスを保つ、物を噛むことで脳に刺激を与えるなど、歯並びは全身の健康に影響を与えます。

ワイヤー矯正で歯が動く仕組み


歯は破骨細胞と骨芽細胞の働きで動きます。歯並びを整えるために歯を動かすのは身体にとって悪いことではありません。

歯は歯槽骨(しそうこつ)に囲まれています。装置で継続した力を歯に加えると、身体が歯に力が掛かることを異常だと認識し、歯を動かして力が掛からない所に逃がそうとします。

歯を動かすために「破骨細胞」が歯の周りの骨を溶かします。異常な力が掛からない場所まで歯が動ききると「骨芽細胞」が歯の周りに新しい骨を作るので、再び歯が動かない状態になります。

ワイヤー矯正のメリット


ワイヤー矯正は重度の症例にも対応できるなどメリットがあります。治療の前にしっかり理解しておきましょう。

ワイヤー矯正のメリット

  • ほぼすべての症例に適応できる
  • マウスピース矯正のような洗浄や管理の煩わしさがない

ほぼすべての症例に適応できる

マウスピース矯正は、出っ歯や受け口、でこぼこした歯やすきっ歯などほぼすべての症例に適応できます。

しかし、噛み合わせや骨格に大きなズレがあるような場合は歯並びを改善する難易度は高くなります。

マウスピース矯正のような洗浄や管理の煩わしさがない

食事や飲み物を飲む際に外さなくて良いので、マウスピースの洗浄や管理の煩わしさがありません。

歯に装置を固定するので、歯科医師にワイヤーの調整をしてもらえば歯は自動的に動きます。

ワイヤー矯正のデメリット


どの治療にもデメリットがあります。ワイヤー矯正のデメリットを紹介します。

ワイヤー矯正のデメリット

  • 装置が目立つ
  • 違和感や不快感がある
  • 歯科医院に定期的に通院しないと、治療が進まない
  • 口腔ケアの徹底が必要
  • 金属アレルギーの方は避けるのが望ましい
  • 緊急処置が必要になることがある
  • 矯正は95%の人が痛みを感じる

装置が目立つ

ワイヤー矯正は歯に装置を接着するので、歯の表にワイヤーを着ける場合は目立ちます。一度着けたら好きなときに自分で着け外しができないので、見た目が気になる方にとって大きなデメリットです。

透明や白い色の目立ちにくいブラケットやワイヤーを使うか、歯の裏側に装置を着ける方法を選ぶなど、装置を目立ちにくくする工夫はできます。

違和感や不快感がある

歯に着けたブラケットやワイヤーは、初めて装着してから1週間程度は違和感や不快感があります。

慣れるまでは食事がしにくく、ワイヤーやブラケットの端が口の中や唇の端に当たって、違和感や不快感があります。

歯科医院に定期的に通院しないと、治療が進まない

通院は月1回以上必要です。定期的に通院して、歯科医院でワイヤーを交換してもらわないと治療が進みません。

仕事などでなかなか時間が取れない方は、治療期間が延びる原因となります。

緊急処置が必要になることがある

ワイヤーやブラケットが外れたり装置が口に当たったりして痛いなどの場合は、歯科医院で緊急処置をしてもらう必要があります。

定期的な通院は月1回が原則ですが、緊急処置を含むと通院の頻度は上がります。

口腔ケアの徹底が必須

ワイヤーを着けると歯磨きが難しくなり、口腔ケアを徹底しないと虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。

歯ブラシに加えてワンタフトブラシ、虫歯や歯周病予防効果のあるマウスウォッシュを併用してむし歯にならないようにする必要があります。

矯正治療中にむし歯に罹患すると、矯正治療を一旦ストップしてむし歯治療を優先的に行う可能性があり、その分矯正の治療期間は長くなります。

金属アレルギーの方は避けるのが望ましい

歯を動かすためのワイヤーには金属が使われています。金属アレルギーの方や、心配な方はワイヤー矯正を避けるのが望ましいです。

白くコーティングされたワイヤーもありますが、食事や歯磨きの際にコーティングが剥がれることがあるため、金属アレルギーの方は歯科医師に相談してから、最適な治療方法で矯正治療を受けましょう。

矯正は95%の人が痛みを感じる

矯正中に95%の人が痛みを感じています。歯が動くときに痛みを感じる物質(プロスタグランジンE2)が作られるので痛みが出ます。

違和感や締めつけ感がある、歯が浮く感じがする、食事の際にじんじんするなど、痛みの感じ方はさまざまです。痛いと感じたら無理をせずに矯正医に相談しましょう。

見た目が気になる方は目立ちにくいワイヤー矯正がおすすめ


見た目が気になる方は、裏側矯正や透明なブラケット、白いワイヤーに種類を変えることで、できるだけ装置を目立たなくできます。

歯の裏側に着けるワイヤー矯正

舌側矯正や裏側矯正と呼ばれ、歯の裏側にワイヤーを着けるので目立ちにくいのが特徴です。

歯の表に着けるワイヤー矯正よりかかる力が少ないので、矯正治療の期間は通常の矯正と比べて同じか少しだけ長くなる傾向にあります。

また、歯の裏側は舌がよく触れる場所なのでワイヤーで傷つきやすく、装置の違和感が大きいです。ワイヤーに慣れるまでは舌の動きが制限されるので、喋りにくさも感じます。

歯の裏に複雑な装置が着くので、口腔ケアの難易度はワイヤー矯正の中でも格段に高くなります。口腔ケアができないと虫歯や歯周病のリスクが大きくなります。

透明なブラケットや白いワイヤーを使ったワイヤー矯正

ブラケットには透明なプラスチックや歯と同じ色のセラミックからできたものがあります。歯科医院によっては審美ブラケットと呼ばれています。

また、ホワイトワイヤーと呼ばれる、金属の上から白くコーティングしたワイヤーもあります。

装置が透明や白色であれば歯の色に馴染むので、金属ブラケットやワイヤーを使うより目立たなくなります。

使う装置は歯科医院により異なるので、審美ブラケットやホワイトワイヤーを希望する場合は事前に確認しましょう。

ワイヤー矯正の期間は平均2~3年


自費診療のため、期間と費用は症例の難易度や歯科医院により異なりますが、平均して2~3年かかることが多いです。部分矯正なら1年以内で完了する場合もあります。

重度の症例で上下の顎の大きさや位置などに異常があり、顔面の変形や噛み合わせの異常を起こす「顎変形症」と診断された場合は、健康保険および高額療養費制度の対象になることがあります。

ワイヤー矯正の費用は平均80~120万円

症例の難易度と選択する装置によって前後しますが、全体矯正の場合は平均80〜120万円です。治療の難易度が低いか矯正の後戻りを治療したい場合は、部分矯正なら30万円から治療可能です。

金属より目立ちにくい透明なプラスチックブラケットと白いセラミックブラケットやワイヤーを使う、または舌側矯正を希望すると費用が1.5倍以上高くなる傾向があります。金属のブラケットとワイヤーを使うものが一番リーズナブルです。

歯科医院によって支払い方法は異なる

支払い方法は一括で支払うトータルフィー制か、基本料金と毎回の通院や新しい装置を使う度に代金を支払う調整料制があります。調整料制だと料金総額の見通しが立ちにくいのが難点です。

矯正治療は以下のような費用がかかることが一般的です。

  • 診査診断料
  • 矯正装置料
  • 調整料
  • 保定装置料

ワイヤー矯正中は日頃の歯磨きが非常に大切|歯磨きのコツを紹介


ワイヤー矯正は、歯ブラシが届きにくく汚れが溜まりやすいので、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

汚れが溜まりやすいところや歯ブラシの当て方など、歯磨きの要点を押さえることが非常に大切です。

歯の汚れが溜まるところ

主に歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目、ワイヤーの下やブラケット装置の周りに溜まりやすいです。

歯ブラシでは磨きにくい箇所は、歯間ブラシやデンタルフロスを併用して汚れを落としましょう。

歯ブラシの当て方と動かし方

歯ブラシは、上下からブラケットに向かって斜めに当てて、1〜2mmほどの小刻みなストロークを意識して横方向に動かすと、ワイヤーの下の汚れまで落としやすいです。

ブラケットやワイヤーの隙間に歯ブラシを入れ込むイメージで磨きます。ブラケットを中心にブラケットの上、歯ぐき側、歯の先端と歯を3分割して磨きます。

歯磨きを助ける補助アイテム

より細かい所まで磨くために、全体を歯ブラシで磨いた後はワンタフトブラシや歯間ブラシをポイントで使います。

歯間ブラシは歯ぐきと歯の先端の上下2方向からワイヤーの下にブラシを潜り込ませたら、歯と歯の間に当てて1〜2mmほどの幅で小刻みに動かします。

食べ物が挟まったときは、歯ブラシの先端やワンタフトブラシや歯間ブラシでワイヤーの下からかき出すようにして磨きます。

矯正の相談におすすめの歯科

大塚駅前歯科

出っ歯を「抜歯」や「骨切手術」なしで施術してもらえるのが大塚駅前歯科です。

15年以上施術を行ってきた歯科医師による施術で、1年ほどで出っ歯を治した人も多数存在。また、難しい症例でも一定料金で施術してもらうことができる上に、カウンセリングやメールでの相談を無料で受け付けているところもポイントです。

カウンセリング、メールでの相談:無料

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南青山矯正歯科クリニック

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女性専門の矯正歯科です。マウスピース矯正、ワイヤー矯正、セラミック矯正といった幅広い施術に対応しています。

患者様の性格、ライフスタイルまで考慮し、納得いくまでカウンセリングをしたうえで、患者様に一番合う治療方法を提案します。

公式HPはこちら

矯正中でも歯を清潔に保てる口腔洗浄器

矯正中はブラケットやマウスピースをつけているため、ブラッシングやデンタルフロスでは除去できない汚れが多くなり、歯の表面や歯間に汚れがたまりやすい状態になってしまいます。

歯の表面や歯間にたまった汚れは、虫歯、歯石や歯周病等の原因になります。このような汚れを除去するときは、口腔洗浄器がおすすめです。

口腔洗浄器はノズルの先端から水を噴射し、水圧で歯間や歯周ポケット、矯正器具と歯の間についた汚れを落とすことができます。1万円代で購入でき、水を準備するだけで家庭でも気軽に使用できるのが特徴です。

おすすめの口腔洗浄機を2つ紹介します。

ウォーターピック ウルトラ・ウォーターフロッサー

ウォーターピックには6種類の形のチップ(ノズル)が付属されており、汚れが気になる場所に合わせて、チップを付け替えて使用できます。舌を洗浄するチップも付いているので、舌苔が気になる方にもおすすめの商品です。

値段 13,400円
水圧調整 5段階で調整可能
ノズルの種類 6種類が付属
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ジェットウォッシャー ドルツ コードレス EW-DJ52-W

ドルツは日本歯科医師会にも推薦されている口内洗浄器です。歯茎や口内の状況に合わせて5段階の水圧調整が可能で、本体が水に濡れても大丈夫なため、風呂場でも使用できます。

充電式で持ち運びが可能なので、旅行などの際にも使用できます。

値段 14,119円
水圧調整 5段階で調整可能
ノズルの種類 1種類
持ち運び

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