口臭の原因はひとつじゃない!口臭の種類・特徴・治し方を解説

思わぬところに潜む、あらゆる口臭の種類や対策方法を解説いたします。

この記事の結論

・口臭の種類には、生理的口臭・外因的口臭・口や全身疾患による病的口臭・心理的口臭などがある

・口臭の対策方法は、口腔ケア・唾液の分泌を促す・治療を受ける・精神的ケアなどがある

・口臭の原因に応じて対策することが望ましい

口臭の種類・原因・臭いの特徴

口臭のほとんどは口の細菌が作り出す硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドが揮発して発生します。

しかし口や全身の病気、心の問題が口臭を引き起こすこともあり、臭いの原因物質や特徴は異なります。

  • 1.生理的口臭
  • 2.食べ物や酒、タバコなどによる外因的口臭
  • 3.病的口臭(口の中が原因の病的口臭/全身疾患による病的口臭)
  • 4.心理的口臭

1.生理的口臭

主な原因物質は硫化水素で、卵が腐ったような臭いが特徴です。

緊張・運動などに伴う交感神経の働きで唾液の分泌が減少することや、起床時に睡眠中、唾液線が刺激されないことで唾液量が減り、口呼吸や水分の補給不足により口の中が乾燥して一時的に起こる口臭です。

誰にでも起こるもので治療の必要は無く、朝起きた直後、緊張しているとき、空腹時は唾液の分泌が少なくなって臭いが強くなります。基本的に歯磨きなどの口腔ケアをするか、食事や水分を摂ることで唾液の分泌が促されて改善できます。

妊娠や月経周期などによるホルモンバランスの変化、民族、乳幼児期〜老齢期の年代固有の口臭も生理的口臭のひとつです。

2.食べ物や酒、タバコなどによる外因的口臭

主にニンニクやネギなど臭いの強いものを食べる、酒を過剰に飲む、タバコを吸うなどして起こります。水分を摂るか時間が経って臭い成分が代謝されると口臭は治まります。

アルコールの利尿作用やニコチンに含まれる一酸化炭素による身体と口の血流と酸素濃度を低下させる作用により唾液の分泌が阻害されると、臭いが揮発して口臭が強くなりやすいです。

アルコールが分解されるときにできるアセトアルデヒドやタバコに含まれるタールも歯やプラーク、歯石、肺などに付着して口と体内から臭いを発します。

3.病的口臭(口の中が原因の病的口臭/全身疾患による病的口臭)

水分を摂ったり時間が経ったりしても無くならないのが特徴で、口や全身の病気を治療しないと改善されません。

【口の中が原因の病的口臭】

主な原因物質は歯周病や虫歯、清掃不良で発生する、卵が腐ったような臭いがする硫化水素、生ごみのような臭いがするジメチルサルファイド、腐った玉ねぎの臭いがするメチルメルカプタンで構成される揮発性硫黄化合物です。

歯周病で多く検出されるメチルメルカプタンは硫化水素の約10分の1から20分の1の濃度で同等の臭気を放ち、さらに歯周病の悪化を助長します。

特に歯周ポケットが深い場合は「ドブ臭」や「ザリガニ臭」といわれる臭いを発生させることがあります。

歯周ポケットが深くなるほど嫌気性菌が好む環境となり、ドブやザリガニの水槽などに似た悪臭が発生します。

【全身疾患による病的口臭】

蓄膿症や副鼻腔炎、糖尿病、呼吸器・消化器疾患など全身の病気により口臭が起こることもあり、肝疾患の「アンモニア臭」や糖尿病の「アセトン臭(果物が腐ったような甘酸っぱい臭い)」などが代表的です。

酸っぱい臭いがする場合は、逆流性食道炎などの胃腸の病気が原因の可能性があります。
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4.心理的口臭

実際は口臭が無いにも関わらず、自分は口臭があると思い込んでいる状態です。精神的ストレスや過去のトラウマなどが原因で起こります。

仮性口臭、自臭症、口臭恐怖症などとも呼ばれ、人とのコミュニケーション、仕事などが思い通りに進まない原因を口臭だと思い込むような場合は、カウンセリングなどでストレスやトラウマを軽減できれば改善されます。

人から口臭を指摘されて悩み始めることもあり、マウスウォッシュなどを用いた過剰な口臭ケアによるドライマウスが原因で、実際の口臭を発生させることもあります。


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有効な口臭対策|口臭の種類


口臭の原因物質は常に口内に存在しており、誰にでも起こります。しかし、臭いの原因物質の濃度が濃くなると不快な口臭となるため、原因に応じて対策するのが望ましいです。

舌を含めた口腔ケア

口臭の90%は虫歯や歯周病などの口の病気や清掃不良に原因があり、60%が舌の汚れ(舌苔:ぜったい)から発生しています。

歯や舌の汚れは口臭の原因物質を作り、歯周病や虫歯を引き起こして病的口臭を発生させます。

そのため、歯磨きやフロス、舌ブラシを用いた口腔ケアは、口臭の原因を除去するだけでなく歯の汚れに起因する歯周病にも有効です。

歯ブラシだけでは歯の汚れを落とし切れないため、歯間ブラシやデンタルフロスを併用し、口腔ケアの最後や食後、就寝前に歯周病や口臭予防のあるマウスウォッシュを取り入れると良いでしょう。

舌は毛の柔らかい歯ブラシや舌ブラシを用いて、舌の奥から手前に向かって優しく撫でるようにして舌苔を除去します。

舌が真っ白になるくらい多量の舌苔が付着していたり口の中が乾燥していたりすると一度に取りきれないため、毎日ケアを続けて少しずつ落としましょう。

強く擦ると舌の表面を傷つけて味覚障害やドライマウスを引き起こす危険性があります。

唾液の分泌を促す

生理的口臭やタバコやアルコール、服薬によるドライマウスが原因の場合に有効です。

【例】

○水分補給をこまめに行う。
○保湿成分配合のマウスウォッシュ、ミストで口内を潤す。
○タバコやアルコールを控える、生活リズムを整えてリラックスできる時間を増やすなど、生活習慣の改善を図る。
○ガムを噛む、舌で口の中を刺激する、唾液腺マッサージで唾液分泌を促す。
○服用薬剤を変更する。
○唾液分泌作用のある薬剤や人工唾液を使用する。

治療を受ける

虫歯、歯周病、全身の病気などが原因で病的口臭が起きている場合、病気の改善により口臭が改善されます。

口臭外来なら根本的な原因の特定と歯科治療から医科、精神的ケアまで含めた口臭改善のプランを提案してもらえます。

精神的ケア

心理的口臭の場合は歯科医院や口臭外来で口臭検査を受ける、内科や耳鼻科で口臭の原因となる病気に罹っていないことを確認するなど、自分の息が臭くないことを客観的なデータで確認できれば改善されます。

口臭チェッカーで簡易的に客観的なデータをセルフチェックすることも可能です。


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まとめ

口臭には、生理的口臭・外因的口臭・口や全身疾患による病的口臭・心理的口臭などなまざまな種類があります。

口臭の原因に応じて、口腔ケア・唾液の分泌を促す・治療を受ける・精神的ケアなどの対策を施しましょう。

市販で販売されている口腔ケアグッズもおすすめです。

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