口臭はなぜ問題視されるのか?理由と解決するためのセルフケアについてご紹介いたします。
・口臭が発生している方は、口や全身の健康状態に問題がある可能性がある
・口腔疾患や全身疾患に起因する病的口臭は、病気を治さないと改善しない
・生理的口臭・外因的口臭は一時的なものなので、治療の必要が無い
口臭が問題視される理由
口臭は不快な臭いを放つため、人とのコミュニケーションにおいて単に相手に不快な思いをさせて不潔な印象を与えてしまいす。また、
ため無視できない問題です。口の清掃不良や病気の可能性があるから
口臭がしたら
です。口臭のほとんどは口に原因があり、歯や舌に着いた汚れ(舌苔)や虫歯、歯周病で活性化した口内細菌が作る臭い物質が口臭を発生させます。主な口臭の原因物質は硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドからなる揮発性硫黄化合物(CVS)でです。単体だと卵や玉ねぎ、生魚が腐った臭いがしますが、これらの臭いが混ざってドブや生臭さに例えられるような口臭となります。
全身疾患の可能性があるから
ことがあり、身体に問題がある可能性があります。
病気により体内で発生した臭い物質が肺や血液を介して呼吸とともに排出されるもので、臭いは慢性的です。口が臭うというよりは息が臭います。
全身疾患で口臭が起こることはまれで、症状として必ず現れるものでもありません。しかし、口が原因の口臭はほぼ同じ臭い物質から発生するのに対して、全身疾患はそれぞれに臭い物質が異なることが多いです。
病気ごとに肉が腐った臭いやアンモニア臭、甘酸っぱい果物が腐ったようなアセトン臭などの独特の臭いがします。
問題となる口臭の種類
口臭は主に4つに分けられます。
病的口臭
虫歯や歯周病、口腔がんなど、口腔疾患と全身疾患に起因するものがあり、病気を治さないと口臭は改善しません。
口腔疾患に起因するもの
病的口臭の半数以上は、舌の汚れ(舌苔)であり、舌の表面が真っ白になるほど付着していると、強い口臭を発生させます。
また、虫歯が初期段階の場合は口臭はしませんが、進行するとそこに詰まった食べかすや汚れ、壊死した歯の神経の腐敗臭が発生します。
歯周病に罹患すると歯周ポケットが深くなり、メチルメルカプタンという揮発性硫黄化合物が大量に作られます。メチルメルカプタンは汚物や糞尿に含まれる臭い成分であり、
この物質は毒性があり、歯周病を悪化させます。さらに、口腔がんでは末期になると組織が腐敗して口臭が発生することがあります。
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全身疾患に起因するもの
全身の病気や健康問題によって引き起こされる口臭には、以下のような疾患が挙げられます。
全身疾患による口臭は、その原因となる病気や健康問題を治療することで改善される場合があります。医師に相談し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
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生理的口臭
生理的口臭は、
です。朝起きた直後や緊張時、空腹時は特に口が乾きやすく、臭いが強くなります。臭いが強い場合でも食事や水分の摂取、歯磨きやうがいで唾液の量が増えてると改善するため、治療の必要はありません。
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外因的口臭
にんにくやニラなどの臭いの強い食べ物やタバコ、アルコールなどに含まれる
通常は臭い物質が代謝されて体外に排出されれば口臭は治まるため、治療の必要はありません。
タバコやアルコールは口臭を引き起こすだけでなく、血管の収縮作用や利尿作用により唾液の分泌量が現症し、口臭が強くなります。
またタバコに含まれるタールは、粘着性の高い物質であるため、歯や歯石などに付着して単体で臭いを放ちます。歯磨きや歯科医院でクリーニングを受けて、歯石汚れを除去するなどの対策が必要です。
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心理的口臭
自臭症や口臭恐怖症とも呼ばれ、過剰なマウスウォッシュの使用や舌磨きなどを行ってドライマウスを引き起こし、実際の口臭を発生させる場合があります。
カウンセリングによるトラウマやストレスの解消、医科や歯科を受診して口臭の原因となる病気が無いことなどを客観的なデータで確認できれば、改善する可能性があります。
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口臭問題を解決するためのセルフケア
口臭は口の清掃不良に起因するものが多く、毎日の適切な歯磨きと舌のケアが最も簡単な口臭対策です。
適切な歯磨き
歯磨きやフロス、歯間ブラシを用いた
なため、歯周病由来の口臭改善にも役立ちます。歯ブラシは汚れの溜まりやすい歯と歯茎の境目を狙って軽く当て、1〜2mmのストロークを意識して横方向に小刻みに動かします。
歯ブラシだけでは歯の汚れを落とし切れないため、歯間ブラシやデンタルフロスを併用してケアするのが望ましいです。
口腔ケアの最後や食後、就寝前に歯周病や口臭予防のマウスウォッシュを取り入れるのも効果的です。
舌ケアで舌苔を落とす
毛の柔らかい歯ブラシや舌ブラシを使用して、
舌は何回も強く擦ると炎症や味覚障害、ドライマウスなどを引き起こすため注意が必要です。
舌苔が多く着いていたり口の中が乾燥していたりすると一度では取れないこともあるため、毎日続けて少しずつ落とすようにしましょう。
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原因が分からないときは口臭外来
口臭外来は
です。個人に合う最適な対策や治療法をオーダーメイドで提案してくれます。口臭は原因に応じて適切に対処することが改善の最短ルートとなるため、原因が分からないまま闇雲にセルフケアを続けるのではなく、口臭外来に受診しましょう。
まとめ
不快な臭いを放つ口臭は、人に不快な思いをさせたり不潔な印象を与えるだけでなく、病気と関わりがあることがあり問題があります。
口腔疾患や全身疾患に起因する病的口臭は、病気を治さないと改善しません。口臭の原因に応じて歯科医院や医科、口臭外来を受診しましょう。
口臭対策に効く!マウスウォッシュをご紹介
コンクールF/コンクール
水で薄めて使用するタイプの洗口剤です。
コップに少量の水(25ml)を入れ、コンクールFを5滴垂らして希釈し使用します。1回当たりのコストが安く、経済的な商品です。
グルコン酸クロルヘキシジン(殺菌成分)が、歯周病菌・口臭菌・虫歯菌などの繁殖を最大12時間抑制します。
歯間ブラシ後のマウスウォッシュとして使用しましょう。また、水で薄めたコンクールFを歯間ブラシにつけ清掃すると、効果的に歯周病菌を殺菌できます。
市販のマウスウォッシュよりも刺激が少なく、スッキリとしたミント味。緑茶抽出液が配合されていて爽やかな香味です。
ただし、グルコン酸クロルヘキシジンアレルギーの方は、使用をお控えください。
オーラルクールCHX/Ciメディカル
コンクールFと同じ、グルコン酸クロルヘキシジン(殺菌成分)を配合した洗口液です。
プロポリス配合で、ペパーミントの香りです。
グルコン酸クロルヘキシジンアレルギーの方は、使用をお控えください。