歯間ブラシの正しい使い方と選び方で虫歯や歯周病を予防・改善しよう!

毎日歯磨きをしているにも関わらず、虫歯や歯周病になってしまうケースがあります。

厚生労働省の歯科疾患実態調査によると、約95%の方が食後に歯磨きを1日1回以上行うことがわかっています。
しかし、依然として口腔内のトラブルでの悩みが尽きないのはなぜなのでしょうか。

虫歯や歯周病の予防・改善には歯垢の除去が必要なことは広く知られています。

しかし、毎日行なっている歯磨きは習慣化されているがゆえに『自己流』になってしまいやすいものです。

歯ブラシだけでは口腔内の歯垢を全て取り除くことは難しいとされていますが、歯間ブラシなどの補助的清掃用具を使うことで効率的かつ効果的にホームケアを行うことができます。

「磨けているつもり」から「磨けている状態」にすることが最も大切です。

虫歯や歯周病を予防・改善するために必要な、歯間ブラシの正しい使用方法やサイズや種類・選び方のポイントを解説します。

なぜ歯間ブラシによるケアが必要なのか

歯を失う原因の約80%はが虫歯と歯周病です。

虫歯や歯周病の原因は食べかすではなく、歯垢(プラーク)と呼ばれる細菌の塊によって引き起こされます。そのため、毎日のホームケアで歯垢を落とすことが重要です。

しかし実際に歯ブラシのみの歯磨きで取れている歯垢は口腔内全体の約60%と言われています。では、どのようなところに歯垢が残るのでしょうか?

口腔内には磨き残しが残りやすい場所として、咬合面(噛み合わせ)・歯間部(歯と歯の間)・歯頚部(歯と歯茎の境目)が挙げられます。
特にその中で歯間部は歯ブラシの毛先が届きにくいため、細菌の温床になりやすい場所とされています。

歯と歯の間に蓄積された歯垢は、口腔内で成熟するとともに細菌数を増やし毒性が増していきます。また、粘性も増すため唾液の循環だけでは落ちることは無く、取れにくい状態に変化していきます。

そのため、できる限り早いタイミングで歯垢を除去することや、歯ブラシだけで取り除けない歯垢を、補助的清掃用具を用いて落としきる時間が必要と言われています。

それでは虫歯や歯周病は細菌によって引き起こされることはわかりましたが、どのような過程で進行していくのでしょうか。

虫歯とは歯の表面についた歯垢の中にはミュータンス菌という虫歯の原因菌がいます。

ミュータンス菌は食事や飲み物に含まれる養分を栄養源として酸を出します。この酸は歯の表面のエナメル質を溶かし、穴を開けてしまいます。これが虫歯の始まりです。

そのため、糖分摂取をするときに歯面に歯垢が残っている状態だと虫歯のリスクが上がってしまうため、歯ブラシや歯間ブラシを使用し歯垢が歯面に付いていない口腔内環境が虫歯の予防効果として重要です。

歯周病とは細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。

歯と歯茎の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かない部分は歯垢が蓄積し細菌が停滞します。その状態が続くと歯茎の辺縁が炎症を起こし、赤くなったり腫れたりします。その後、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯茎の境目が深くなり、歯を支えている骨まで溶かされてしまいます。その結果、歯が動揺し最後は抜歯しなければならなくなってしまいます。

そのため、歯茎のみに炎症が出ている場合はホームケアで改善が可能です。

歯周病は痛みがなく進行するため、ホームケアの際の出血の有無は歯茎の炎症を表す重要なサインです。
毎日のケアの中でいつもと変わりがないか、セルフケアのときに確認すると同時に、メインテナンスなど歯科医院にて定期的なチェックが推奨されます。

歯間のケアを行うために歯間ブラシを併用することで、口腔内の約90%の歯垢を除去できると言われています。虫歯や歯周病の改善だけでなく、予防のためにも歯間ブラシを使用することが望ましいです。

歯間ブラシとは


歯間ブラシとは、歯ブラシの毛先が届かない歯間部の汚れを除去するための補助的清掃用具です。

さまざまなサイズがあるため、デンタルフロスに比べ幅の広い隙間や歯面を効率的に磨くことが可能です。

歯間ブラシの使用部位

歯間ブラシを使用する場所は、歯間が広くなっている場所(歯の隙間や歯が抜けている部分の隣在歯)、ブリッジ下、矯正装置の周辺など歯ブラシの毛先が行き届かないところに使用します。

歯間ブラシの種類

歯間ブラシには針金にナイロンの製の毛を取り付けたタイプと、シリコン製のタイプと大きく2種類に分類されます。
その中でもハンドルや毛先の形状・サイズなどの種類や特徴について解説します。

ハンドルの形状と特徴

ハンドルの形状にはストレート(I)型アングル(L)型があります。

ストレート(I)型の特徴は、前歯部分の清掃に向いており、爪楊枝のように自身の気になるところに真っ直ぐ挿入できるため、操作方法がとてもシンプルです。
また、ワイヤーを曲げることでアングル(L)型にできるものもあるので、口腔内の状態によっては1本で広範囲に対応できます。

アングル(L)型の特徴は、奥歯などの歯間ブラシを垂直に入れられない部位に向いています。隣在歯に当たらずに挿入できるため、奥歯など目では確認しにくい場所も簡単に磨けます。

毛先の種類

毛先の種類はナイロン製シリコン製のタイプがあります。

ナイロン製のものは清掃能力が高くサイズ展開も幅広いことが特徴です。
しかし、サイズを間違えてしまうと針金部分で歯や歯茎を傷付けてしまう可能性があるため注意が必要です。

シリコン製はやわらかく歯茎にもやさしいため、歯間ブラシ初心者の方や歯茎の炎症が強い方でも扱いやすいです。
また、知覚過敏があり隙間に通すときに痛みがある場合にもおすすめです。

しかし清掃能力はナイロン製に劣るため、使用に慣れたらナイロン製への移行が望ましいです。

毛先の形にも種類があり、ストレート(まっすぐ)・テーパー(逆三角形)・バレル(楕円形)があります。

主にドラックストアなどで見かけるものはナイロン製ではストレート、シリコン製ではテーパーが多いです。

ストレートの特徴としては広範囲に使用できることが挙げられますが、清掃能力としてはテーパーやバレルが効果的とされています。
テーパーはブラシの付け根に向かって太くなる形態のため、入れやすいが引き抜きにくい可能性があるので、その場合はバレルを使用しましょう。

歯間ブラシのサイズと選ぶ時の目安

サイズは一般的にSSSS(4S)〜LL(2L)までの7段階です。

サイズ 太 さ 部 位
4S 0.5mm 歯肉炎の予防や狭い歯間部の歯肉主張部位など
3S 0.8mm
SS 0.8-1.0mm
S 1.0-1.2mm 軽度の歯肉退縮部位や歯列不正部位など
M 1.2-1.5mm 歯肉退縮部位、ブリッジの周辺など
L 1.5-1.8mm 広い歯間空隙、歯根露出部位など
LL 1.0-2.0mm Lサイズでも対応できない広い空隙、孤立歯の周辺など

歯間に対して、きつくも緩くもなくスッと入るサイズ感がポイントです。
歯間に対して歯間ブラシが細いと効率良く汚れが落ちず、反対に歯間ブラシが太いと歯肉退縮や知覚過敏の原因になってしまいます。

口腔内に存在する歯間は、全てが同じサイズではありません。部位ごとに歯間ブラシのサイズを使い分けることが望ましいです。
しかし、適したサイズや種類の判断が難しい場合は、かかりつけの歯科医院にて確認してもらうことをおすすめします。

歯間ブラシの取り扱い方法

歯間ブラシの上手な使い方や、使用後の手入れや取り替えのタイミングについて解説します。

使用方法

使用方法は、鏡を見ながら鉛筆持ちが基本です。

歯に沿わせるように挿入し、ブラシを水平にした状態で2〜3度ブラシを前後へ動かします。角度や挿入方向を変えながら、同じ動きを繰り返します。
頬・唇側からだけでなく、可能であれば舌側からも挿入することで歯垢の除去率が向上します。

このときにただ通すだけでなく、歯の表面を擦るように軽く圧を加えることが大切です。

また、頬側から入れる場合は、口を大きく開けてしまうと歯と頬のスペースが狭くなり歯間ブラシが入れにくくなってしまいます。
そのため、奥歯の場合は少し口を閉じ気味にして歯間ブラシのハンドル部分で頬の内側を押し出すようにして挿入するのもおすすめです。

使用後のお手入れ

歯磨き粉などをつける必要はありませんが流水下で洗い流し、風通りの良い場所で保管しましょう。

取り換えの時期

金属のブラシであれば約1週間、シリコン製であれば使い捨てが基本です。
メーカーによって用法はさまざまなので、商品ごとの使用方法を確認することが望ましいです。

金属製のものは曲げて使う際に針金が傷みやすいので、使用する際に劣化していないかよく確認する必要があります。
口腔内で折れてしまうと、取り除くことが困難になる可能性や口腔内を傷付けてしまう場合もあります。使用頻度と毛先の磨耗状況に合わせて交換しましょう。

歯間ブラシのQ&A

歯間ブラシをしていて出血したら?

サイズが合っていない物を使用している場合は、歯間の広さによってはデンタルフロスの使用が望ましい場合があります。
サイズの確認をしてみましょう。

力が強く歯茎を傷つけてしまっている場合は、歯肉退縮の原因になる可能性もあるので注意が必要です。
歯周病に罹患していることが原因で歯茎が腫れ出血しやすい状態になっている場合は、歯間ブラシの刺激での出血が続きます。
腫れが気になる場合や定期検診の間隔が空いている方は、歯科医院にて検査することをおすすめします。

1日3回使わないといけない?

食後に歯間などに物が詰まる場合には爪楊枝よりも歯間ブラシを使う方が理想的です。
しかし、誤った方法で1日に何度も使用をしていると歯肉退縮の原因になるため注意が必要です。

歯間に何かが詰まった感覚が無い場合も、毎日継続して使用することにより歯間ブラシの効果を高められます。

就寝中は唾液の分泌が減ることで虫歯・歯周病のリスクが上がるため、使用するタイミングは夕食後や就寝前が望ましいです。

歯ブラシより先にするのか、後にするのか

歯間ブラシの役目は歯垢を取り除くことなので、基本的にはどちらでも効果はあります。
しかし、虫歯予防の観点で考えると歯間ブラシを先にすることが望ましいとされています。

なぜかというと、歯間ブラシをしたときに歯の表面に再度汚れが付着してしまう場合があります。簡単に取れたら問題ないのですが、汚れを取るために再度うがいをしてしまう可能性があります。

すると、せっかく歯磨きのときに使用した歯磨き粉の中のフッ素(虫歯予防効果のある成分)が口腔内から出てしまいます。
そのため、歯間ブラシを先に行うことでうがいの回数を減らすことができ、虫歯予防に効果的なホームケアを行うことに繋がります。

また歯間ブラシが汚れたらそのたびに流水で流したり、ティッシュで拭き取ったりするとブラシの清掃能力が維持できるため、効果的に歯垢を除去できます。

歯磨き粉を付けても良い?

付けても問題ありませんが、歯や歯茎を傷付けないために、研磨剤の含まれていないものが安心です。研磨剤は歯磨き粉裏面の表記を調べると記載されています。

代表的なものとして、炭酸カルシウム、水酸アパタイト、リン酸水素カルシウム、水酸アルミニウム、アルミナ、シリカなどが挙げられます。

歯間ブラシを効果的に使うには

まずは自身の口の中の状態を知ることが大切です。

セルフチェックとして自身で鏡を使用し、口の中を見るだけでは全てを把握することは困難です。また虫歯や歯周病は目で確認する視診だけでは状態の確認が難しく、レントゲンを使用しての診断が必要です。

虫歯や歯周病は生活習慣病とも言われるように日々の生活環境が大きく作用します。
その中でもホームケアはとても重要ですが、特に痛みや出血などの症状が無い場合「磨けている」と思ってしまいやすいものです。

特に歯間部の歯垢は虫歯・歯周病ともにとても大きな影響を与えるため、歯間ブラシなどの補助的清掃用具を使用することで虫歯や歯周病の予防や改善に繋がります。
しかし、使い方を誤ると歯や歯茎を傷つける可能性があるため注意が必要です。

自身の口腔内の状況を確認し、正しい補助的清掃用具の選択や使用方法をチェックするためにも、まずは歯科医院でチェックしてもらい効果的なホームケアを行いましょう。

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