子供の歯が生え出すと、親としても子供の歯磨きについて本格的に考え始める時期となります。同時に、虫歯のリスクにも気をつけなければなりません。
歯磨き粉の成分には、フッ素をはじめとした虫歯予防に効果的な薬用成分が含まれていますが、
今回は、歯磨き粉を使い始めるタイミングや虫歯予防に効果的な成分、選び方について解説します。
目次
子供が歯磨き粉を使い始めるタイミング
歯磨き粉を使用しないのであれば、
しかし「歯磨き粉を使うタイミング」に関しては、いくつかの注意点があります。
【0〜1歳】初めての歯磨きでは基本的に歯磨き粉は使わない
歯が生え始めて初めて歯磨きする0~1歳は、基本的に歯磨き粉は使いません。
生えて間もない頃の歯はまだ小さく、歯ブラシでは磨きにくい状態です。うがいもできない年齢であるため、歯ブラシも歯磨き粉も基本的には必要ありません。
この頃は虫歯になるリスクもほぼ無いことから、きれいに磨くというよりは「歯ブラシで磨かれる行為そのもの」に、赤ちゃんを慣れさせていきましょう。
具体的には、
を試してみてください。【1〜3歳】ジェルタイプの歯磨き粉から始めてみるのがおすすめ
乳歯が生えてきた1~3歳は、ジェルタイプの歯磨き粉を使用してみましょう。
1歳くらいになると、上下の前歯が4本生え揃います。このタイミングで歯ブラシを使い始めましょう。歯ブラシに慣れたら、うがいが簡単に済むジェルタイプの歯磨き粉を使うのがおすすめです。
まだうがいができない場合は、ジェルタイプの歯磨き粉でうがい不要のものを選ぶと安心です。
うがいの練習は、乳歯の奥歯が生えてくる時期である1歳7ヶ月から2歳7ヶ月くらいを目安に始めてみてください。
またこの時期の乳歯は、フッ素入りの歯磨き粉など使用して虫歯予防に取り組むことをおすすめします。
です。
虫歯リスクが格段に上がるため、歯磨き粉を上手に取り入れケアしていきましょう。
【3歳以上】うがいができるようになったらペーストタイプの歯磨き粉を使う
うがいができる3歳以上の子供は、ペーストタイプの歯磨き粉を使用すると良いでしょう。
ペーストタイプの歯磨き粉を使用する目安は、基本的には子供がうがいできるようになってからです。
歯磨き粉は口に入れるものであるため、少量であれば飲み込んでも害はありませんが、歯磨きのたびに飲み込んでしまうのは避けましょう。
子供が歯磨き粉を使い始めるタイミングやうがいについて知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。
【関連記事】
・歯磨き粉はいつから使えばいい?タイミングと子供の口腔ケア方法を紹介
・歯磨き粉を使ってもゆすがない?虫歯予防に効果的なスウェーデン式歯磨きとは
子供にとって安全な歯磨き粉の選び方
歯磨き粉は、子供の身体への安全性も考慮して選びましょう。
研磨剤が入っていないものを選ぶ
を選びましょう。
子供の歯や歯茎は柔らかく、研磨剤入りの歯磨き粉で強く磨くと傷ついてしまいます。
大人の歯磨き粉は歯垢やステインを落とせるような清掃剤として「研磨剤」が使用されているものが多くあります。
辛くない刺激の少ないものを選ぶ
子供の口腔内は敏感であるため、刺激の少ない歯磨き粉を選びましょう。
大人の歯磨き粉は、爽快感を得るための清涼剤などが含まれていることが多い傾向です。
いちご味やりんご味などといった子供が好む味で、刺激も抑えた歯磨き粉を選ぶと良いでしょう。
発泡剤が入っていないものを選ぶ
子供が使用するときは、泡立ちの少ない歯磨き粉を選ぶと良いでしょう。
大人の歯磨き粉には、多くの場合「発泡剤」が含まれています。
一方で子供は泡自体を嫌がったり、
と良いでしょう。子供用と表記された歯磨き粉を選ぶ
子供用と表記された歯磨き粉を選ぶと安心です。
子供用の歯磨き粉には、香料や着色料といった添加物が含まれていない、成分や対象年齢の違うものなど多くの商品があります。
「子供用」と表記のあるものを選び、対象年齢を確認した上で目的に合わせた歯磨き粉を使用されることをおすすめします。
6歳未満の子供のフッ素入り歯磨き粉は1000ppm未満にする
6歳未満の子供は、フッ素の含有量が1000ppm未満も歯磨き粉を選びましょう。
フッ素は歯の強化や再石灰化の促進など、虫歯に対する予防効果が見込める「薬用成分」です。
歯の形成期(生後から幼児期)までの間にフッ化物を過剰に摂取すると、フッ素症と呼ばれる歯のエナメル質に白い斑点ができる症状が引き起こされる可能性があります。
そのため、
です。厚生労働省は、6歳未満の子供には1,000ppm以上の高濃度のフッ化物配合歯みがき剤の使用は控えるよう義務付けています。
フッ素入り歯磨き粉の推奨量
子供の安全な歯磨き粉の選び方や使用量について知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。
【関連記事】
・危険な歯磨き粉って?危険といわれる歯磨き粉の成分を知ろう!
・歯磨き粉の危険成分ランキング!|知ってると得な選び方も徹底解説
・クリニカの歯磨き粉は研磨剤なし?正しい使い方や注意点を解説
・1回の歯磨き粉の量ってどのくらい?使用量の目安、正しい歯磨き法をご紹介!
子供の歯磨き粉には虫歯予防効果のあるものがおすすめ
子供の歯は表面が柔らかく虫歯になりやすいため、歯磨き粉を選ぶときは虫歯予防の成分が配合されたものがおすすめです。
虫歯予防の代表的な成分はフッ素です。身体への影響を考えて でしょう。
フッ素
フッ素には、
効果があります。「フッ化物」や「フッ素化合物配合」などと記載されています。
フッ素の歯磨き粉について知りたい方は、以下の記事でも詳しく解説しています。
【関連記事】
・おすすめのフッ素なしの歯磨き粉をご紹介!フッ素の効果と危険性も解説
キシリトール
です。
が、FAO(国際食料農業機関)とWHO(世界保健機関)の合同規格委員会で「一日の許容摂取量を限定せず」という最も安全性の高い食品として認められています。
虫歯菌は食べ物に含まれる糖分をエサにして歯を溶かす酸を作り出します。
キシリトールは虫歯菌のエサにならない糖分であるため、虫歯菌の増殖や活動が抑えられて、虫歯になりにくい口内環境を作れます。
オーガニック成分で虫歯予防効果を得たいのであれば、キシリトール配合の歯磨き粉がおすすめです。
リカルデント(CPP-ACP)
歯に含まれるリンやカルシウムが含まれている、牛乳由来の成分です。
虫歯菌が作り出す酸によって溶け出した歯の成分(リン、カルシウム)を歯に補って元に戻す効果と、酸性に傾いて歯が溶けやすい状態になった口内を中性に戻す効果により、虫歯を予防します。
フッ素が歯の表面を酸に溶けにくい状態に改造するのに対して、
します。ただし、
歯磨き粉を使って子供の歯を虫歯から守りましょう
子供には年齢に合った歯磨きの方法や歯磨き粉の形態があります。研磨剤が入っていない刺激の少ないものを選ぶなど、工夫して子供の歯を虫歯から守りましょう。
子供の歯磨き粉のことでわからないことがあれば、かかりつけの歯科医院で相談してみてください。
スマイルティース編集部おすすめの子供用歯磨き粉
フッ素配合で、子供の歯にもやさしい「低発泡性タイプ」や「ジェルタイプ」のおすすめ歯磨き粉をご紹介します。
こども用歯みがき粉【ピカリス】
ピカリスは、
です。口の中の細菌増殖を抑える乳酸菌「デンタブロック」、虫歯菌のエサにならない「キシリトール」が、お子様のデリケートな歯をサポートします。
ので、歯が生え始めたらすぐに使えるのがポイントです。
フッ素不使用、そのほか研磨剤、発泡剤、合成着色料、保存料、パラベンなどの20種類の添加物を含まないので、うがいの苦手なお子様にもおすすめです。
チェックアップコドモ
チェックアップコドモは「低発泡・低研磨・低刺激」と3拍子そろった、子どもの歯にやさしい処方の歯磨き粉です。
フッ素は950ppmF配合されており、虫歯から歯を守ります。
ピジョン ぷちキッズ
離乳食が完了する1歳半ごろの子どもから使用できる、いちご味のキシリトール・フッ素入り歯磨きジェルです。
研磨剤は無配合で、デリケートな乳歯を傷つけにくいソフトな清掃剤を使用しているので、小さな子どもも安心して使えます。
クリニカKid’sジェルハミガキ
すっきりと爽やかなグレープ味のジェル状歯磨きは、泡立ちを抑えており、小さな子どもでもすすぎがしやすい処方です。
仕上げ磨きの際もお口の中を見ながらすみずみまで磨きやすく、親御さんにとっても使いやすい歯磨き粉です。