ホワイトニングは虫歯があるとできない？虫歯になりやすい？対処法を解説

監修者：
やまもと歯科院長デンタルネットワーク株式会社　代表取締役歯科医師　山本　伸彦

ホワイトニングをする前に必ず歯医者でチェックされる項目の一つが「虫歯の有無」です。ホワイトニングは、基本的に健康な歯にするものであるため、虫歯があると場合はすぐに施術を受けられないことがあります。
今回は、虫歯があってもホワイトニングはできるのか、ホワイトニングと虫歯治療は同時にできるのかについて徹底解説！
また、ホワイトニングを優先したい人に向けて、虫歯でも歯を白くする方法をご紹介します。

この記事の結論

・基本的には、ホワイトニングよりも虫歯の治療を優先する
・虫歯のままでホワイトニングを行うと、痛みが出る可能性が高い
・虫歯があってもすぐに歯を白くしたい場合、ラミネートべニアやセラミッククラウンなどの方法がある

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基本的には虫歯があるとホワイトニングできない
ホワイトニングと虫歯治療の同時進行はできない
ホワイトニングよりも虫歯治療が優先される理由
ホワイトニングをすると虫歯になりやすくなる場合がある
虫歯があっても歯を白くする方法
虫歯で神経がない・神経が死んだ歯をホワイトニングする方法
虫歯以外でホワイトニングができない・影響が出るパターン
まとめ
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基本的には虫歯があるとホワイトニングできない

基本的には虫歯の治療が優先

虫歯がある場合、基本的にはホワイトニングよりも虫歯の治療が優先です。

これはオフィスホワイトニングやホームホワイトニング、デュアルホワイトニングなどいずれのホワイトニングにおいても同じです。

小さな虫歯であればホワイトニングを優先することもある

ごく小さな虫歯であれば、ホワイトニングを優先できることもあります。

ホワイトニングと虫歯治療の同時進行はできない

虫歯治療とホワイトニングは同時に行えません。ホワイトニング成分が虫歯治療に影響を与えるためです。

例えば虫歯を削って詰め物をする場合、歯と詰め物が結合するのをホワイトニング成分が邪魔します。これにより詰め物が不安定になり、また虫歯になったりすぐに詰め物が取れたりする原因となります。

ホワイトニングよりも虫歯治療が優先される理由

ホワイトニングよりも虫歯の治療が優先される理由は、いくつかあります。

痛みが出る可能性が高いため

虫歯があるままホワイトニングを行うと、痛みの出る可能性があります。

これはホワイトニングの薬剤によるもの。どのホワイトニング方法においても同じです。

詰め物や被せ物などはホワイトニングができないため

詰め物や被せ物など、人工のものはホワイトニングしても効果がありません。

ホワイトニング期間中に虫歯が進行する恐れがあるため

オフィスホワイトニングもホームホワイトニングも、基本的には数週間〜数カ月かけて歯を白くします。

ホワイトニングを優先すると、その期間中に虫歯が悪化する可能性があります。

ホワイトニングは見た目を良くするための施術だから

ホワイトニングはあくまで見た目を良くするために行います。

しかし、虫歯は放置すると歯だけでなく全身の健康にも関わってきます。そのため虫歯治療を優先すべきです。

ホワイトニングをすると虫歯になりやすくなる場合がある

ホワイトニング直後は歯が弱っているため注意が必要

ホワイトニング直後は歯が敏感になっているため、酸味の強いものなどは避けましょう。歯へ強い刺激を与えてしまいます。

ホワイトニング剤によっては歯を強くするものも

ホワイトニングの薬剤には、歯のコーティング作用があるものも。そのような薬剤を使えば、ホワイトニングを受けることでむしろ歯を強くできます。

虫歯が減る可能性もある

ホワイトニングをしようと思うことで、自分の歯や口の中に対する意識・関心が高くなります。

今まで以上に丁寧に口の中をケアするようになり、虫歯や歯周病の予防に繋がることも。

虫歯があっても歯を白くする方法

結婚式が近いなど今すぐ歯を白くしたいという方に、すぐに歯を白くできる方法をご紹介します。

ラミネートベニア

ラミネートベニアとは、白くしたい歯の表面を薄く削り、セラミックでできた薄いチップを貼り付ける方法です。このチップの色を選ぶことで、歯を白く見せられます。

この方法では歯の表面を削るため、小さな虫歯であれば同時に治療もできます。

被せ物

セラミックなどを歯に被せることで歯を白く見せる方法です。この方法は歯を大きく削るため、歯の寿命が短くなります。そのためその後のリスクを踏まえた上で治療を受けましょう。

ラミネートベニアと同じで、歯を削るため虫歯があっても同時に治療できます。

歯のマニキュア

歯の表面にマニキュアのような塗料を塗ることで歯を白く見せる方法です。

この方法では、歯のマニキュアを塗ってから剥がれるまでの間に虫歯が悪化する可能性があります。また他の方法と比べて効果が一時的です。

【関連記事】
・歯のマニキュアとは？効果や費用、ホワイトニングとの違いまとめ

虫歯で神経がない・神経が死んだ歯をホワイトニングする方法

ウォーキングブリーチという方法でホワイトニングができる

神経を抜いた歯・死んだ歯は、徐々に黒ずんできます。この場合はウォーキングブリーチという方法で歯を白くできます。この方法は他のホワイトニング方法と違い、歯の内側から薬剤を作用させます。歯科医院でしか受けられません。

詰め物や被せ物はホワイトニングできない

ホワイトニングは、人工物の詰め物や詰め物には効果がありません。すでに詰め物や被せ物がある場合には、ホワイトニングを行った後で周囲の白くなった歯に合わせて再治療をすることによって、綺麗に仕上げることができます。

再治療する際はオールセラミッククラウンを選択すると、白く美しい天然歯を再現できます。

虫歯以外でホワイトニングができない・影響が出るパターン

虫歯以外にも、ホワイトニングができなかったり、歯に影響が出たりするパターンがいくつかあります。

妊娠中・授乳中の方

妊娠中・授乳中の方はホワイトニングを受けられません。これは胎児への薬剤の影響がはっきり分かっていないためです。

無カタラーゼ血症の方

カタラーゼとは、体内の過酸化水素を分解してくれる酵素です。ホワイトニングの薬剤には過酸化水素が含まれており、体内に入ったとき確実に分解してくれるカタラーゼが無い方はホワイトニングを受けられません。

小児

ホワイトニングを受けられるのは、原則18歳以上です。これは乳歯や生えたての永久歯に対する、薬剤の影響がはっきり分かっていないためです。

歯科治療で用いる材料にアレルギーのある方

歯科治療中にアレルギー症状が出た経験のある方は、ホワイトニングで用いる材料では問題が無いか検査してから受けましょう。

重い歯周病がある方

歯周病があると、ホワイトニング剤によって強い痛みを感じる可能性があります。また歯周病は全身の健康にも影響を与えるため、そちらの治療が優先です。

エナメル質の成長が不十分な方

歯の表面を覆っているエナメル質。このエナメル質の成長が不十分な方はホワイトニングを受けられません。

エナメル質が不十分だとホワイトニングにより強い痛みを感じたり、ホワイトニング効果が期待できなかったりするためです。

詰め物・被せ物などが破損している場合

破損している詰め物・被せ物がある場合、ホワイトニング剤により痛みが出る可能性があります。なお詰め物や被せ物など、人工のものはホワイトニングしても効果がありません。

テトラサイクリン歯がある方

幼少期に口にしたテトラサイクリン系の抗生物質の影響で、歯に縞模様があったりグレー・茶色に強く変色したりしている場合。この場合はホワイトニング効果が期待できません。

光アレルギーのある方

オフィスホワイトニングでは、光照射によって反応を活性化させるため、光アレルギーのある方はホワイトニングを受けられません。

まとめ

虫歯がある場合は虫歯の治療を優先的に行ってから、ホワイトニングを行う必要があります。虫歯があるままホワイトニングをすると、痛みが出る可能性が高いためです。
歯科医院で虫歯があるかどうかを検査してもらい必要であれば治療をしてから、安心安全にホワイトニングをするようにしましょう。

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