子どものマウスピース矯正の基礎知識

永久歯が生えそろう前に行う子どものマウスピース矯正は、成長期を利用して顎の拡大などを行い、永久歯列の下地を作るための矯正治療です。

子どものマウスピース矯正は「第一期治療」とも呼ばれ、お子さまの将来を考えて、早いうちから矯正治療を受けるべきか悩む方も多いです。

今回は、子どものうちからマウスピース矯正を始めるべきか悩んでいる方に、子どものマウスピース矯正の種類、治療期間、費用、メリット、デメリットを詳しく解説します。

この記事の結論

・子どものマウスピース矯正の種類は主にT4K、ムーシールド、プレオルソ、床矯正装置、インビザライン・ファーストの5種類
・矯正期間は症例によって異なるが、半年~2年ほど
・矯正費用は使用する装置により40,000~600,000円ほどかかる

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子どものマウスピース矯正の種類


小児矯正は、乳歯と永久歯が混合している時期に行う「第一期治療」と、永久歯が生え揃った時期に行う「第二期治療」に分かれています。第一期治療ではマウスピース型の矯正装置を使用し、第二期治療では成人矯正と同じ装置を使用するのが一般的です。

第一期治療で使用するマウスピースの種類には以下のものがあります。

  • T4K(Trainer for Kids)
  • ムーシールド
  • プレオルソ
  • 床矯正装置
  • インビザライン・ファースト

T4K(Trainer for Kids)

T4Kは、お口周りの筋肉を鍛えることを目的とした装置です。6~12歳ごろまでの子どもを対象にしています。

装着することにより舌の位置や口呼吸、舌の突き出しなどの悪癖を改善し、顎の発育を促して歯が正しい位置に並ぶように導きます。

日中の1時間あるいは就寝時に装着するのが一般的です。

上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口)、叢生(デコボコで重なり合っている状態)、正中離開(上の中央の前歯の間に隙間がある状態)などに対応します。

ムーシールド

ムーシールドは、反対咬合の改善を目的としたマウスピース型の矯正装置です。既製品を使用する場合と、型取りをして作製した物を使用する場合があります。

3歳ごろから使えるため早期治療に有効で、主に就寝時に装着します。

型取りをして作製した方が子どもの口に合った物ができますが、3~5歳の子どもには型取りが難しいので既製品を使用することが多いです。
【関連記事】
キレイラインKIDSで子どもの受け口は改善できる?特徴と早期治療が重要な理由や失敗・後悔しない方法を解説

プレオルソ

永久歯の生え揃っていない3~10歳ごろの軽度の不正咬合を改善する装置です。

熱を加えることで調節できる素材でできており、お湯を使った簡単な調節をすることにより顎を広げるなど、子どもの口腔内に合わせることができます。在宅時と就寝時にのみ装着するため、日中の生活に支障をきたすことはありません。

3タイプあり、ソフトとハードの2種類の硬さの素材があるので症例や顎の大きさに合わせて使用されます。

プレオルソの種類

  • タイプ1:上顎前突(出っ歯)や叢生(デコボコで重なり合っている状態)、過蓋咬合(深い嚙み合わせ)とそれぞれの症状の保定
  • タイプ2:開口(上下前歯部が噛み合わず隙間が開いている状態)とその保定
  • タイプ3:反対咬合(受け口)とその保定

床矯正装置

第一期治療で使用する装置の中で最も本格的な矯正装置です。顎の骨を理想的な大きさに誘導し、永久歯が萌出できるスペースを作ります。全体の歯に弱い力が働く取り外しができる装置なので痛みは感じにくいです。

型取りさえできれば3歳くらいから始められますが、型取りが難しいので一般的には6歳ごろから治療を始めることが多いです。

上顎の側方拡大や前歯の後方移動など、あらゆる症例に対応します。

子どもの成長のスピードには差があるため開始時期は歯科医との相談が必要です。

インビザライン・ファースト

インビザライン・ファーストは、マウスピース矯正で顎を広げながら歯の並びを改善する矯正装置です。同時に指しゃぶり、口呼吸などの悪習慣の改善もサポートできます。第一期治療から使用が可能です。

適応する条件か以下の通りです。

インビザライン・ファーストの適応条件

  • 第一大臼歯が萌出している
  • 前歯のうち少なくとも2歯が2/3以上萌出している
  • 少なくとも3/4に乳歯(C、D、E)または生えていない永久歯が2歯以上ある

子供のマウスピース矯正の治療期間


子どものマウスピース矯正の治療期間は、使用する装置によって異なります。また、ベストな開始時期も装置によって違うため、子どもの歯並びが気になる場合は早めに歯科医師に相談しましょう。
【関連記事】
子供のマウスピース矯正について|施術のタイミングや費用などを解説

T4K(Trainer for Kids)

上下の前歯が揃い始める6歳ごろから、永久歯の生え揃う12歳ごろまで使用します。成長過程で歯列が改善されたらいったん治療は終了となります。

ムーシールド

使用期間は比較的短く目安は6カ月~1年程度ですが、それ以上使用しても改善が認められなければ他の装置に切り替えて治療を行います。装置をきちんと装着できないと治療期間が伸びることがあります。

プレオルソ

使用期間は比較的短6カ月~1年程度です。
それ以上使用しても改善が認められなければ他の装置に切り替えて治療を行われることもあります。

床矯正装置

骨格的な矯正期間が1年半~2年程度です。
そのあとの歯並びや噛み合わせの治療が1~2年程度です。

インビザライン・ファースト

治療期間は1年半以内が目安となっています。その後は永久歯が生え揃うまでリテーナーを装着し、必要に応じてインビザラインなど大人と同じ矯正装置を使用して治療を行います。

子供のマウスピース矯正にかかる費用


マウスピース矯正にかかる費用は歯科医院や装置によって異なります。また、歯科医院によって診査診断料、診察料が別途でかかる場合もありますので、詳しい費用は受診する歯科医院でよく確認をしましょう。

T4K(Trainer for Kids)

100,000~150,000円が相場となっています。歯科医院により別途で診査診断料がかかる事が一般的です。

ムーシールド

50,000~150,000円ほどかかります。歯科医院により診査診断料が含まれている場合があります。

プレオルソ

40,000~80,000円ほどかかることが多いです。保険が適用されないため自費診療となります。

床矯正装置

300,000~800,000円程度です。床矯正装置は歯や顎の状態により選択される装置によって価格も変動します。

インビザライン・ファースト

相場は450,000~600,000円とやや高い傾向にあります。また、第二期治療を行う場合はさらに300,000~500,000円ほど費用が必要になります。

子供のマウスピース矯正のメリット・デメリット


子どものマウスピース矯正には様々なメリットとデメリットがあります。治療を開始する前に必ず理解をしてから始めるようにしましょう。

メリット

子どものマウスピース矯正のメリットは以下の通りです。

  • ワイヤー矯正と違い目立たない
  • 口呼吸の防止に繋がる
  • 成長発育期を利用できる
  • 治療がスムーズ
  • 痛みがほとんど無い

ワイヤー矯正と違い目立たない

T4K、ムーシールド、プレオルソ、床矯正装置は学校に行っている間は外します。またインビザライン・ファーストは1日20時間以上装着しなければなりませんが、透明な装置のため目立ちません。

口呼吸の防止に繋がる

マウスピース矯正は同時に呼吸法や口の筋肉のトレーニングを行うのが一般的です。そのため口呼吸の防止につながります。

成長発育期を利用できること

顎の成長をコントロールできるのは、子どもの時期だけです。また大人になってから矯正をする必要がなくなる可能性や、矯正期間の短縮ができます。

治療がスムーズ

子どもの骨は柔らかく、歯が動きやすいため、治療がスムーズに進みます。

痛みがほとんど無い

ワイヤー矯正と比べて、子どものマウスピース矯正は痛みがほとんどありません。

デメリット

子どものマウスピース矯正のデメリットは以下の通りです。

  • 本人や家族の協力が無いと効果が得られにくい
  • 永久歯に生え変わってから再度矯正が必要になることもある

本人や家族の協力が無いと効果が得られにくい

自由に付け外しが可能なため、装着時間が守れないお子さんもいます。装着時間が短いと効果が得られにくいです。そのため、本人と家族の協力が必要不可欠となります。

永久歯に生え変わってから再度矯正が必要になることもある

子供のころに矯正を行っても大人になってから再度矯正が必要になる可能性がありますが、子どもの頃に矯正を行っている場合は、矯正期間が短くなったり、歯を抜かずに矯正治療を受けられる可能性が高くなります。

子ども矯正を検討されている方は早めに歯科医院で相談しよう


子どもの矯正治療は、開始するタイミングが重要です。たとえば、受け口の場合、大人になってから始めると矯正装置だけでは改善が難しく、手術が必要になる可能性があります。また、治療期間が長くなったり、治療費用が高額になる可能性もあるので、子どもの歯並びに問題がある場合は、早めに相談しましょう。

まとめ

マウスピースを使用した子どもの矯正は、顎の成長過程を利用して行う矯正方法です。マウスピースはT4K、ムーシールド、プレオルソ、床矯正装置、インビザライン・ファーストと症例や年齢によって使用する装置が異なります。

どの矯正方法も治療が可能な期間が限られているので、子どもの歯並びが気になったら、早めに歯科医院で相談することをおすすめします。
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マウスピース矯正の発展と小児矯正の重要性

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スマイルトゥルーは骨格の成長発育が終わってから行うマウスピース矯正です。しかし、症例により床矯正との組み合わせで使用されることもあります。

型取りが最初の1回で済み、そのデータに基づきマウスピースを制作します。治療前に最終的な歯並びの予測を確認することができ、納得してから治療が始められます。

矯正する範囲が決められているため、おおよその矯正期間は3~8ヶ月で、費用は200,000~500,000円ほどです。

型取りのあとは、データをアメリカ本部に送られ、デザインを行い、その後日本で作製します。世界基準かつ日本製の品質の高いマウスピースなので安心・安全な矯正治療が可能です。

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