子どもの口臭は口や身体の病気のサインかも?原因と予防・改善策をご紹介!

口臭は口や身体の病気のサインである可能性があります。気になったら早めに対策することが望ましいです。

ここでは子どもの口臭の原因と予防・改善策についてご紹介します。

この記事の結論

・子どもの口臭は多くの場合、口の中に原因がある

・口臭の予防には歯磨きで汚れを落とすこと、唾液の分泌を促すことがある

・歯医者を受診しても口臭がある場合は、身体の病気の可能性がある

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子どもの口臭の原因


子どもの口臭の原因には、以下のようなことが挙げられます。ただほとんどの口臭は口にあることが多いです。

  • 原因①:歯磨きが不十分
  • 原因②:虫歯や歯肉炎
  • 原因③:口呼吸
  • 原因④:身体の病気
  • 原因⑤:ストレス
  • 原因⑥:生理的口臭

子どもの口臭に気づいたら、まずは毎日の歯磨きの見直しを行ったり、歯科医院で虫歯や歯周病が無いかどうかチェックしてもらったりすると良いでしょう。

歯科医院でチェックしても口の中に原因が見当たらないときは、耳や鼻、そのほか身体の病気で起こる口臭の可能性があります。

原因①:歯磨きが不十分

歯磨きが不十分だと歯や舌に溜まったプラーク・舌苔などの汚れから、臭いの元となる揮発性硫黄化合物(CVS)と呼ばれる物質が作られて、口臭が発生します。

揮発性硫黄化合物(CVS)は硫化水素、ジメルサルファイド、メチルメルカプタンと呼ばれる物質で構成されており、口の中の細菌から作り出されます。

特に子どもは歯磨きの技術が不十分で、意義をまだ理解していなかったり毎食後のブラッシングが習慣化されていなかったりして、ひとりで十分な歯磨きができない場合が多いです。そのため、保護者の仕上げ磨きや歯磨きを習慣化するための声掛けが必要です。

原因②:虫歯や歯肉炎

虫歯が大きくなってできた穴に詰まった食べかすが発酵したり、歯の神経が腐ると強烈な臭いを放ちます。また、磨き残しがあると歯肉炎になる可能性が高まり、口臭の原因となります。

子どもの虫歯は、大人の虫歯と比べて痛みなどの自覚症状が無いまま急速に進むことがあり、気づいたら大きな穴の虫歯ができていることもあるため注意が必要です。

子どもの歯周病は、ほとんど歯肉炎と呼ばれるものです。歯垢が溜まったり歯の生え替わりによって、一時的に歯ぐきが腫れたりすることがあり、炎症を起こしている口内細菌によって口臭が発生することがあります。

原因③:口呼吸

顎の発育や歯並び、アレルギー性鼻炎などが原因で鼻呼吸ができずに口呼吸が習慣化すると、口が渇いて細菌が増殖し、加えて口臭の原因物質が揮発するため、口臭が発生しやすくなります。

特にマスクの着用機会が増えると、マスクによる息苦しさで鼻呼吸が困難となり、マスクの下で口呼吸が増えるので要注意です。

原因④:身体の病気

副鼻腔炎や蓄膿症・アデノイド増殖症・アレルギー性鼻炎・糖尿病・トリメチルアミン尿症などにより、病気によって作られる成分が肺を通って呼吸や体臭として臭いを発することがあります。

口が原因の口臭とは違う臭いがするのが特徴で、肝疾患であればアンモニア臭・糖尿病であればアセトン臭(果物が腐ったような甘酸っぱい臭い)などが代表的です。

原因⑤:ストレス

ストレスを強く感じると唾液の分泌量が減り、口臭を発生させます。

子どものストレスには、環境の変化・親や友人、先生との関係・勉強などさまざまなことがあります。子どもの言動に気を配り、ストレスを感じているようであれば話を聞くなどして様子をみましょう。

原因⑥:生理的口臭

生理的口臭とは、ニンニクやタマネギなどの臭いの強い食べ物を摂取したあとに発生する口臭です。

この口臭は生理反応のひとつで、時間が経つと臭いは緩和します。気になる場合は、歯磨きをしたりガムを噛んだりして唾液の分泌を促すとよいでしょう。

子どもの口臭予防


子どもの口臭予防には、以下のような方法があります。

  • 食後の歯磨きを習慣化する
  • 唾液をたくさん出す
  • 歯医者で定期的に検診を受ける

口臭の原因となる歯の汚れを適切に落とすこと、唾液を出すことでほとんどの口臭は予防できます。

食後の歯磨きを習慣化する

子どもは歯磨きの意義が理解できてないことが多く歯磨きへのモチベーションが低いため、保護者が食後の歯磨きを習慣化できるように促しましょう。

乳歯が生え揃う2歳半〜3歳ころからは自分で歯を磨くように促し、ひとり磨きにもチャレンジしてみましょう。磨く順番を決めてあげたり、保護者の歯磨きを真似してもらったりするなどして、少しずつ自分で磨けるように促します。

歯ブラシを口に入れたまま歩き回ると、喉に歯ブラシを刺すなどの事故に繋がるため、歯ブラシを使っているときは保護者の方が側で見守るようにしましょう。

歯磨き中の事故を防ぐため、ブラシの下あたりにプレートやリングが付いた歯ブラシを選ぶのもおすすめです。

小学生になると、ひとりで歯磨きをするようになりますが、すぐにひとりで正しく歯磨きをするのは難しいです。小学校低学年くらいまでは仕上げ磨きをしてあげるといいでしょう。

必要であれば、歯科医院で歯磨き指導や仕上げ磨きのポイントについてアドバイスをもらうのもおすすめです。

仕上げ磨きでは歯と歯の間や歯と歯茎の間、奥歯の噛み合わせなど、汚れが残りやすいところを重点的に磨くのがポイントです。

唾液をたくさん出す

口呼吸により口の中が乾燥すると、唾液で歯の汚れを洗い流せないため細菌が増え、食べかすが発酵して口臭が増えやすくなります。

食後に歯磨きができないときは、キシリトールなどシュガーレスガムを食後にできるだけ長い時間噛むと良いでしょう。唾液分泌が促され、口臭の発生を防げます。

口臭を作り出す口内細菌は糖分をエサにして活発に活動するため、ガムを選ぶときは必ずシュガーレスガムを選ぶようにします。

しかし、口臭対策の基本は適切な歯磨きです。ガムはあくまで応急的なものであると心得て、普段から基本の歯磨きをしっかりと行うようにしましょう。

歯医者で定期的に検診を受ける

歯科医院で定期的にチェックを受けることで、口臭の原因になる虫歯や歯周病に早めに治療・対策できます。

また、口呼吸は口臭を発生させる原因となりますが、顎の発育や歯並びにも影響を与えるでしょう。

小さなうちから定期的に歯科医院で診てもらう習慣を付けると普段は気づきにくい変化が分かりやすく、お子さまの口腔ケアへの意識も自然と高まります。
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子どもの口臭の改善方法


子どもの口臭を改善するには以下の方法があります。

  • 歯医者を受診する
  • 医科を受診する

歯磨きしても改善しない、食べ物が原因の口臭でない場合は、口や身体の病気である可能性があります。

歯科医院を受診する

まずは歯科医院を受診しましょう。歯科医院では口臭の原因を明確にでき、加えてむし歯や歯並びなどもチェックしてもらえます。

また、口臭を招く口呼吸から鼻呼吸に改善するトレーニング方法や、仕上げ磨きの方法を教えてもらうことも可能です。

医科を受診する

歯科医院で清掃不良や口の病気が無いと診断されたのに口臭が治らず、口臭に加えて鼻づまりがあるときは身体の病気の可能性があります。

このような場合は医科を受診しましょう。また口臭に特化した治療を受けられる、総合病院や歯科医院の口臭外来の活用もおすすめです。

口臭外来では精密な口臭測定器や唾液検査などを行い、歯科と医科の両面から口臭を発生させる原因を詳細にチェックして口臭の改善を目指せます。

まとめ


子どもの口臭は、本人が気付くよりも周囲の大人達が気付く場合が多いです。そのことから不安になることもありますが、口臭は歯医者での適切な対処・予防を行い改善できます。

歯科を受診しても改善しないようであれば、消化器系などに異常がある可能性があるかもしれません。その場合は小児科・内科などで診てもらうようにしましょう。

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