歯の着色とは?その原因と対策についてご紹介

歯は、色の濃い食べ物やお茶やワインなどのポリフェノールを多く含む飲み物で着色します。
歯は白い方が清潔感があり若々しい印象を与えることが多く、歯の着色をケアしたいと考える人は増えています。
この記事では、歯の着色が起こる具体的な原因と、歯科医院と家庭それぞれでできる対処法について紹介します。

この記事の結論

・着色がつく原因には飲食物・形成異常・加齢・虫歯が挙げられる

・着色除去には歯科医院でのクリーニングや電動歯ブラシの使用などがある

・着色させないためには、まめに歯磨きをする

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歯に着色がつきやすい4つの原因


歯の着色には、以下のような種類があります。

  • 食べ物や日常生活による着色
  • 歯の形成期に起こる着色
  • 加齢による着色
  • 虫歯による着色

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食べ物や日常生活による着色

コーヒー・お茶・赤ワイン・タバコなどには、歯に着色しやすい成分が多く含まれています。着色のメカニズムを簡単に解説すると、歯の表面には唾液由来の糖タンパクの薄い皮膜(ペリクル)があり、歯の表面を守る働きをしています。

これが、コーヒーなどに含まれる色素成分が結びつくことで、歯が黄ばんだり茶褐色になったり黒ずんだりしていきます。

歯の形成期に起こる着色

永久歯、いわゆる大人の歯の着色は、歯が生える前の歯の形成期から決まってしまうことがあります。歯の形成期とは、子供のころ(0~12才)、歯が生え始める前のことです。このころは、まだ歯ぐきの下で歯が形作られている時期です。

斑状歯

成長発育期(歯の形成期・子供のころ)に起こる着色です。フッ素化合物を多く含んだ飲料水が原因で起こります。

日本ではあまり一般的ではありませんが、国や地域により、虫歯予防のためにフッ素を上水道に添加している場合もあります。

子供のころに、フッ素化合物を多く含んだ飲料水を摂取していると、歯の表面を覆うエナメル質の形成が上手くいかないことがあります。

その結果として、歯の表面に点状もしくは縞模様の白濁がみられる場合や、象牙質が露出して茶褐色に変色してしまいます。

テトラサイクリン歯

同じく歯の形成期に、テトラサイクリン系の抗生剤を服用したことの副作用で起こる着色です。

テトラサイクリン系抗生剤というのは、抗生物質の1つで、薬局で処方されることもあります。

子供のころに、このテトラサイクリン系抗生剤を摂取すると、歯の色がグレーっぽい色になったり縞模様ができたりすることがあります。色は薄いこともありますが、濃くなってしまうこともあります。

これらの着色は、難しいこともありますが、ホワイトニングによってある程度は改善できる可能性があります。

加齢による着色

加齢に伴って、着色が目立ってくることがあります。エナメル質と言われる半透明な歯の表面が薄くなり、内側にある、黄色〜茶褐色の象牙質が透けて見えることによって、黄ばんだ様に見えてしまうことがあります。

虫歯による着色

初期の虫歯の場合、脱灰という現象が起こり、歯の主成分であるカルシウムとリンが歯から溶け出し、歯の一部が不自然に白っぽくなってしまいます。

さらに虫歯が進むとその部分が飲食物により、黒ずんでいきます。また、虫歯の処置のために神経を取った歯は、歯の象牙質がだんだん茶色っぽく変色していきます。

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歯科医院でできる歯の着色対策・クリーニング方法


着色してしまった場合、歯科医院でのケアによって、着色を落とすことができる場合があります。例えば、歯科でのクリーニングで、着色や歯石を除去してもらうことができます。

歯周病や虫歯の治療の一環としての歯石除去や歯面清掃は保険が適用されますが、クリーニングは自費になってしまいます。実際に通院する場合は、担当の先生や衛生士に確認しましょう。

スケーリング

スケーラーという手用器具を用いたり、その器具に超音波の機能を付加した器具で行う清掃の方法です。歯面についた歯垢や歯石を取り除くだけでなく、ヤニなどの着色も落とすことができます。

ジェットクリーニング

エアフローという名前で呼ばれることもありますが、どちらも同じ施術を指します。高圧で水と粉を噴射する器具を用いた歯面の清掃方法です。

炭酸水素ナトリウムやグリシンのパウダーを水とともに勢いよく噴射し、歯の表面の汚れを落とします。炭酸水素ナトリウムは、重曹という名前でも知られていますが、高い洗浄効果があります。グリシンはアミノ酸の1つで、歯の表面の着色や細菌を落とすことができます。

PMTC

PMTCとはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略で、機械を使用した歯面清掃のことです。専用のペースト(歯磨き粉のようなもの)を使用し、ラバー製のカップなどで歯の表面をツルツルに磨き上げます。付着の浅いヤニや着色であれば、PMTCのみでも除去が可能です。

スケーリングやジェットクリーニングの後であっても、PMTCまで行うのが理想です。

家庭でできる歯の着色対策


着色してしまった場合、歯科医院だけでなく、家庭でできる対策もあります。そのセルフケアの方法について説明します。

歯の着色除去に特化した歯磨き粉などを使用する

着色除去の効果を持つ成分が配合されている、ホワイトニング歯磨き粉や歯の消しゴムなどがあります。重曹や研磨剤が配合されているため、歯の表面の着色や汚れを落とす効果があります。

ただ研磨剤の配合率が高いと歯を傷つけてしまいます。歯に傷ができると、逆に着色しやすくなってしまうので注意が必要です。

電動歯ブラシを使用する

その名の通り、電動で振動する歯ブラシです。種類によっては、超音波の振動を使って着色や汚れを落としたり、着色の除去に特化した形のブラシがあります。普通の歯ブラシで磨くよりも、効果的に磨くことができます。

ホワイトニング歯磨き粉+電動歯ブラシの併用はNG!

電動歯ブラシは手で磨くよりも多く振動します。そのため、研磨剤入歯磨き粉と併用すると、汚れや着色を落とす以上に歯を傷つけるリスクが高くなってしまいます。

使用する場合は、研磨剤の配合されていないジェルタイプの歯磨き粉を使用した方が安心です。

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歯が着色しやすい人は要チェック!着色させない4つの方法


歯を白く保っていくためには、以下のような方法があります。

  • まめに歯磨きをする
  • 歯磨きで歯の表面を傷つけないようにする
  • 着色が定着する前に口をゆすぐ
  • ガムを噛んで唾液を分泌させる

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まめに歯磨きをする

食後や、着色の原因になるものを摂取したあとは、歯磨きをおすすめします。歯磨きができない状況のときは、水で口をよくゆすぐだけでも予防の効果があります。1日の最後に、就寝前の歯磨きを、時間をかけて丁寧にするのも効果的です。

歯磨きで歯の表面を傷つけないようにする

歯磨きの際には、歯の表面を傷つけないように注意しましょう。歯の表面にザラつきや凸凹があると、その隙間に汚れや着色成分が入り込んだり、沈着しやすかったりしやすい状態になってしまいます。

歯の表面をツルツルに保つために、普段使用する歯磨き粉も、研磨剤成分の少ないものを使うとともに、ゴシゴシ強い力で磨きすぎないことを意識する必要があります。

着色が定着する前に口をゆすぐ

着色しやすいものを飲食したり、喫煙した後は、なるべくすぐに口をゆすぐことで、着色を抑えることができます。可能であれば、歯磨きまで行うのが理想です。

ガムを噛んで唾液を分泌させる

ガムを噛むと、唾液の分泌が促進されます。唾液は、殺菌作用や汚れを落とす作用があります。乾燥していると着色しやすくなりますが、唾液の水分で乾燥を防ぐこともできます。

まとめ


歯の内部の方まで色素沈着してしまい、歯磨きなどのセルフケアで除去できなくなった着色には、ホワイトニングが有効です。また、加齢により、象牙質という歯の内側の黄色い層が透けてしまっている黄ばみも、ホワイトニングでは対応が可能です。

歯科で行うホワイトニングの前には、クリーニングも行ってくれるので、歯の表面の着色も落とすことができます。

しっかりと歯を白くしたい人は、ホワイトニングができる歯科医院を探しましょう。

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