出っ歯になると見た目が良くないため、コンプレックスを持つ方もいらっしゃると思います。出っ歯を改善する場合、一般的には歯列矯正をイメージすることが多いのですが、その前段階の処置として出っ歯を削ることもあります。
では、出っ歯を削ることによって、どのようなメリットが得られるのでしょうか。反対に、歯を削ることによるデメリットはないのでしょうか。出っ歯の改善法と併せてご紹介します。
・出っ歯は削って治すことはできない
・矯正治療の過程でスペースを確保するために出っ歯を削ることがある
・出っ歯には様々な治療法がある
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出っ歯を削ってスペースを確保する方法
歯列矯正をおこなう場合、歯と歯の間のスペースが十分ではないときに、歯と歯の間を少しだけ削る(ストリッピングと言います)ことがあります。歯列矯正のスペースを確保する場合、専用のやすりやバーが用いられます。
専用のやすりで削る
やすりには手動のものと電動のものがあります。やすりの太さによって、歯を削る量が調整可能です。
細いバーで削る
専用のやすりで削るよりは早いのですが、タービンの音が怖い人もいます。虫歯を削るときよりもかなり細いバーを用いて慎重に削るのが特徴です。
ディスクで削る
ディスクにはいろいろな厚みがあるため、歯の削る量を調整することが可能です。バーの場合と同様、タービンの音が怖いという人もいます。
出っ歯を削ることのメリット
出っ歯を削るメリットとしては、以下のようなものがあります。
歯のかみ合わせを整えられる
ただし、トゥースサイズレイシオ(歯列の調整をする際の評価基準)によっては、
ブラックトライアングルを目立たなくさせられる
出っ歯の両サイドを適度に削り、そのうえで歯列矯正をおこなった場合、
歯列を崩れにくくする
出っ歯を削ったうえで適切な歯列矯正をおこなった場合、左右の歯と歯が点ではなく面で接するようになります。その結果、矯正を終えた後も歯列が崩れにくくなるため、
出っ歯を削ることのデメリット
出っ歯を削るデメリットには以下のようなものがあります。
見た目が不自然になる
出っ歯を削ることで、歯全体のバランスが悪くなると、
そのため、歯を削ることのみによって歯並びを整えようとした場合、左右の歯で厚みが異なることとなり、見た目が不自然になってしまうのです。
知覚過敏になるリスクがある
歯の表面には、歯を守るためのエナメル質があります。ところが、歯を削ってエナメル質が失われ、その下にある象牙質がむき出しになると、
虫歯を発症する可能性が高くなる
歯を削ることで、歯を守ってくれているエナメル質が失われると、
特に日本人は民族的にエナメル質が薄いとされているため、歯を削ることはなるべく必要最小限にすることが重要です。しゃべりにくくなることもある
いったん歯を削ってしまうと、再度削らなくてはならなくなることも多く、
削った歯は二度と再生しない
そのため、できるだけ歯を削る量は最低限にとどめ、その他の方法で出っ歯を矯正することがおすすめです。
削る以外の出っ歯の改善法
歯を削る以外の出っ歯の改善法としては、マウスピースを装着することや、裏側矯正をおこなうこと、外科的手術をおこなうこと、出っ歯を削ってセラミックをかぶせることなどがあげられます。
マウスピースを装着する
マウスピースは付けたり外したりできるため、歯磨きをしやすいというメリットがあるものの、つけ忘れないようにするなど、自分でしっかりと管理することも必要となります。
裏側矯正をおこなう
ワイヤー・ブラケットを装着することによって、裏側から矯正をおこなうと、出っ歯を改善することが期待できます。ただし、ワイヤー・ブラケットをオーダーメイドで作成する必要があるため、
ですが、歯の裏側から矯正をおこなうため、目立たないというメリットがあります。インプラントを併用する
ワイヤー・ブラケットの装着と並行してインプラント治療をおこなうことで、ワイヤー・ブラケットだけで矯正をおこなうケースよりも、治療効率を高めることが可能です。
また、 ただし、インプラントをおこなう際に手術が必要となるため、
外科的手術
骨格が原因となっている出っ歯の場合、歯を動かす矯正治療では限界があります。そのような場合、外科的手術をおこなうという方法もあります。
骨格が原因となる出っ歯を改善する唯一の方法ではありますが、手術が必要となるため、身体への負担が大きいというデメリットもあります。外科的手術も矯正治療も保険診療となるため、経済的負担は少ないです。
セラミックをかぶせる
歯を削ったり抜いたりして、セラミックをかぶせるだけの治療であるため、治療期間が短いというメリットがあります。ですが、
まとめ
出っ歯を削るという方法だけで、歯並びを改善したり、見た目を良くしたりする方法はあまりお勧めできません。なぜなら、削ってしまった歯は二度と再生しないからです。
あくまでも歯を削るのは、歯列矯正をおこなう際のスペースを確保するためです。必要最低限だけ歯を削り、そのあとに矯正治療をおこなうことが、一般的な出っ歯の改善法となっています。
出っ歯を改善する方法としては、ほかにもマウスピースや裏側矯正といった安全な方法があげられています。出っ歯を改善するなら、まずは歯科医に相談したうえで、自分に合った改善法を選びましょう。
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