歯列矯正用のワックスとは|器具による口内の痛みを和らげるアイテム

歯列矯正用のワックスとは|器具による口内の痛みを和らげるアイテム

歯列矯正として一般的なワイヤー矯正ですが、歯の表面に装着した器具が口内と擦れて痛みを感じる方が多くいらっしゃいます。そのような痛みが気になる方は、矯正用ワックスを利用することで、痛みを和らげることができるでしょう。

今回は、痛みを和らげる矯正用ワックスについて、基本的な説明や使い方、多くの方が抱える悩みに対するQ&Aなどを解説していきたいと思います。

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矯正用ワックスは器具による口内の痛みを和らげるアイテム

矯正用ワックスは器具による口内の痛みを和らげるアイテム
矯正用ワックスとは、矯正用器具の痛みを抑える道具です。矯正用ワックスによって矯正器具の周辺を覆うで、口内の粘膜と擦れる痛みを和らげる効果があります。

歯列矯正として一般的なワイヤー矯正の場合、ブラケットと呼ばれる土台及びそれらを繋ぐワイヤーを歯の表面に装着します。そのため、矯正器具が口内の粘膜と擦れやすく、痛みを感じる方が多いのです。

人によって痛みの程度には差があり、時間の経過と共に痛みに慣れる方もいらっしゃいます。ただし、痛みに慣れるまで無理に我慢し続ける必要はありません。痛みに慣れない方は矯正用ワックスを積極的に利用すると良いでしょう。

矯正用ワックスの使い方

矯正用ワックスの使い方
矯正用ワックスを利用する際の手順を以下5ステップで解説していきます。簡単に付け外しが行えるのが特徴です。さらに、番外編として応急処置としての使い方もご紹介します。

  • ①歯を磨く
  • ②適量をちぎって丸める
  • ③取り付け部分の水分をとる
  • ④ワックスをブラケットに軽く付ける

①歯を磨く

矯正用ワックスを付ける時は、できるだけ歯を磨いた後が良いです。歯の表面に歯垢が残っていると、ワックスが歯に上手く張り付かなくなってしまいます。

また、矯正中は普段よりも歯磨きがしづらかったり、唾液が口内に行き渡らない等の理由から歯垢が残りやすい状態と言えます。そのため、虫歯予防の観点からも習慣的に歯磨きを行うのは良いことです。

②適量をちぎって丸める

矯正用ワックスを適量ちぎって、丸く形を整えます。ワックスの大きさは、ブラケット1つに対して米粒~小豆くらいの大きさが目安です。

また、矯正用ワックスを触る際は、事前に手を洗って清潔にしておいた方が良いでしょう。手の汚れが原因となってワックスが上手く張り付かないことがあるからです。

③取り付け部分の水分をとる

矯正用ワックスを貼り付けるブラケットやワイヤー部分の水分を拭き取ります。歯が唾液で濡れていると、上手く張り付きにくいことに加え、剝がれやすい状態になってしまうのです。

水分を拭き取る際は、ティッシュやガーゼなどを利用すると、矯正器具周辺の水分を拭き取りやすいでしょう。

④ワックスをブラケットに軽く付ける

丸めた矯正用ワックスをブラケットに軽く付けて位置を調整します。ワックスによって矯正器具と口内の擦れを低減させるため、ワックスを貼り付ける位置が非常に重要となります。そのため、鏡を見て位置を確認しながら行うと安心です。

奥歯のブラケットにワックスを付ける際は、前歯と比べて作業しづらいため反対側の手で口を引っ張って、口内に空間を作るとやりやすいでしょう。

⑤ワックスとブラケットを密着させる

軽く付けた矯正用ワックスの位置が問題なければ、ワックスとブラケットを密着させます。ワックスを満遍なく押し込み、ブラケットを包み込んで保護するようにしましょう。

ブラケット両端のワイヤーまで包み込むように意識すると、ワックスが外れにくく長持ちします。

【番外編】ワックスの便利な利用方法

ブラケットが取れかかった場合、応急処置として矯正用ワックスをボンドのように利用することができます。すぐに歯医者へ行けないような場合に、ブラケットが動くことによる不快感やストレスを軽減できて便利です。

ただし、あくまでも突然ブラケットが外れた場合の応急処置です。ブラケットをワックスで仮止めしている間に歯医者へ行くようにしましょう。

矯正用ワックスは歯科医院やインターネットで購入できる

矯正用ワックスは歯科医院やインターネットで購入できる
矯正用ワックスは歯科医院やインターネットを通じて簡単に購入することができます。矯正を行っている歯科で扱っていることも多いので、まずは担当の歯科医に相談してみると良いでしょう。

矯正用ワックスには大きく以下2種類あり、使い勝手が異なります。種類によって多少価格は異なりますが、一般的に1,000~2,000円程度で購入できるでしょう。

  • 固まりにくいタイプ
  • 時間が経つと固まるタイプ

ワックスを上手く付けられない方や自信が無い方は、固まりにくいタイプの方が使いやすいでしょう。固まるタイプを利用すると、上手く付けられなかった時に必要以上のワックスを廃棄することになってしまいます。

矯正用ワックスについてのよくある質問

矯正用ワックスを利用していく中で、悩む方が多い以下4点についてご紹介していきます。不明な部分はこの章で勉強して、矯正用ワックスを積極的に利用していきましょう。他にも不安なことがある方は担当医に相談してみて下さい。

  • 矯正用ワックスが上手く付けられない場合は?
  • 矯正用ワックスはずっと付けていて良い?
  • 矯正用ワックスは繰り返し利用できる?
  • どうしても痛みを我慢できない場合は?

矯正用ワックスが上手く付けられない場合は?

矯正用ワックスを上手く付けられない場合は、担当医に相談してみると良いでしょう。ワックスの上手な付け方やコツなどを教えてくれるはずです。奥歯などに取り付けるのは難度が高いため、最初は前歯などで練習してみるのも良いでしょう。

また、ワックスは種類によって「固まりにくい」「時間が経つと固まる」など使用感に差があります。使用するワックスの種類を変更することで、問題が解決される可能性もあるでしょう。

矯正用ワックスはずっと付けていて良い?

矯正用ワックスは食事や就寝前には取り外した方が良いでしょう。ワックスを付けたままの食事や睡眠は誤飲に繋がる可能性があるからです。ワックスは手で簡単に取り外すことができます。

商品によっては食事や睡眠時は取り外すよう記載があるものも存在するため、気になる方は担当医に相談してみると良いでしょう。

矯正用ワックスは繰り返し利用できる?

長時間付けていた矯正用ワックスは交換すべきです。一般的に、矯正用ワックスは長時間の利用を想定していないため、ワックスの再利用は衛生的に好ましくありません。食事や睡眠前に取り外したワックスは再利用せずに廃棄しましょう。

上手く張り付かず、すぐ取れてしまったワックスなどを再度付け直す程度であれば問題はないでしょう。

どうしても痛みが我慢できない場合は?

矯正初期など、どうしても矯正器具が口内で擦れて痛い場合などは、歯科医に相談するようにしましょう。矯正器具に何らかの不具合が発生していたり、矯正用ワックスを効果的に付けられていないなどの可能性が考えられます。

ただし、中には矯正器具と口内の擦れを不快に感じ、我慢できない場合もあるでしょう。そのような場合は、状況にもよりますが担当医から解熱鎮痛剤などを処方してもらえる場合があります。

まとめ

まとめ
歯列矯正として一般的なワイヤー矯正の場合、ブラケットやワイヤーが口内の粘膜と擦れることで痛みを感じることがあります。痛みを我慢できない方は、矯正用ワックスを使うことで痛みを緩和させることができます。

容易に入手でき、使い方も簡単なので、矯正の痛みで悩んでいる方は活用しましょう。

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