裏側矯正とは?裏側矯正の特徴や種類・費用・治療期間について解説

歯の裏側に矯正装置をつける裏側矯正(リンガル矯正)は、表側からは装置がほとんど見えません。

芸能人を始め、お仕事の関係などで矯正装置が見えてしまうことに抵抗がある方や、見た目を気にされる方などに人気がある矯正方法です。

この記事では、裏側矯正の特徴や、費用、治療期間、装置の種類、メリットやデメリットについて解説してきます。

この記事の結論

・裏側矯正とは、歯の裏(舌)側に矯正装置をつける歯列矯正方法

・メリットは装置が目立たないこと、デメリットは高額なことなど

・裏側矯正に向いている歯並びと、向いていない歯並びがある

裏側矯正(舌側矯正)とは


歯の裏側に、矯正装置をつける治療方法です。
舌側矯正・リンガル矯正・見えない矯正ともよばれます。

通常の表側矯正(マルチブラケット矯正/ワイヤー矯正)は、歯の表側にブラケットと呼ばれる装置を接着して、ワイヤーで歯を動かしていく矯正方法です。

これを歯の裏側で行っているのが、裏側矯正です。

裏側矯正のメリット・デメリット


表側矯正と比較した、裏側矯正のメリットデメリットを解説していきます。

裏側矯正のメリット

■目立たない

外見の違いを気にせず、日常生活を送ることができます。

■虫歯になりにくい

歯の表側よりも、裏側の方がエナメル質が厚くう蝕になりにくいです。
また、唾液がいつも循環しているため自浄作用が働き、比較的虫歯になりにくいです。

■出っ歯が後退しやすい

裏側に装置をつけるため、特に前歯を後方に移動させるケースに向いています。

■舌癖防止になり矯正後に後戻りがしにくい

歯の裏側に装置がついているため、舌で前歯を押してしまう舌癖が自然と改善されることがあり、結果的に後戻りがしにくくなります。

■スポーツや事故などで唇を傷つけにくい

表側矯正の場合は、前歯に強い衝撃を受けると唇を傷つけてしまうことがありますが、裏側矯正ではこのような心配がありません。

裏側矯正のデメリット

■費用が高い

裏側矯正は、表側から行う矯正治療より1.2~1.5倍ほど高くなることが多いです。
患者さま一人ひとりにあうオーダーメードの矯正装置を作製するため、技工料が高額になります。

歯の表側は平らな部分が多くつるつるしているので、矯正装置を取り付けやすのですが、歯の裏側は狭くでこぼこしているため、装置をつけにくいです。

そのため、裏側矯正では患者さまにあったオーダーメードの装置をまず作製することが多いです。割高な裏側矯正専用の装置を使用すると、結果的に矯正費用が高くなります。

また裏側矯正は技術的に難しく裏側矯正を専門に行う熟練の矯正歯科医が施術するため、費用設定が高額になることが多いです。

■治療期間が長くなる

歯を動かす期間は、歯並びによってバラつきがありますが平均的に1~4年程度です。
裏側矯正は、表側矯正よりも難易度が高いためより治療時間がかかることが多いです。

ただ、裏側矯正の経験が豊富な歯科医の場合、通常の矯正と同程度の治療期間である可能性もあります。

また、お口の状況によって治療期間に差があり、歯並びのガタツキが大きい方は治療期間が長く、部分矯正の場合は短期間(数か月程度)であることが多いです。

歯を動かした後には、歯を安定させ後戻りを防ぐための保定期間が1~3年ほどかかります。

■活舌が悪くなったり発音しづらくなったりする

舌に装置があたりやすくなるため舌を歯に当てて発音する音(サ行、タ行、ラ行)などに、影響が出ることがあります。

1か月ほどで発音に慣れる方が多いですが、個人差があります。

■歯磨きがしづらい

裏側に装置がついているため、歯磨きがとても難しいです。

歯の裏側をご自身で目視しながら清掃することは難しく、毎日のブラッシングに時間がかかってしまいます。

裏側矯正に向いている歯並びと向いていない歯並び


基本的に、表側矯正で治療可能な歯並びは、裏側矯正でも治療可能です。裏側矯正で適応外となるのは、骨格に問題があり外科手術が必要な症例です。

しかし、裏側矯正に向いている歯並びや、向いていない歯並びはあります。

裏側矯正に向いている歯並び

  • 上顎前突(出っ歯)
  • 部分的に矯正が必要な歯並び

裏側矯正は、前歯を後退させる治療に向いています。

また、表側矯正で部分矯正を行うと起こりやすい「歯が前に出てしまう現象」が、裏側矯正では起こりにくいです。

裏側矯正に向かない歯並び

  • 著しい過蓋咬合(ブラケットが歯にぶつかってしまう)
  • 著しく舌側に歯がある方(ブラケットが舌に当たり痛みが出やすい)
  • 顎間ゴムをかける症例(ゴムをかけにくい)

裏側矯正が不可能なわけではありませんが、向いていないことがあります。
詳しくは歯科医院でご相談ください。

裏側矯正の代表的な種類


裏側矯正で使用される、代表的な装置をご紹介していきます。

矯正装置は、一人ひとりの歯並びやアプローチ方法などによって変わることがあります。

また矯正歯科によって、導入しているシステムが異なることがありますので、詳しくは歯科医へご相談ください。

従来の矯正装置

昔からある裏側矯正装置です。
「フジタブラケット」、「カーツブラケット」などさまざまな矯正装置があります。

ワイヤーを装着する溝(スロット)が3か所あるブラケットや、規格が違うものなど種類が豊富なため、矯正力をコントロールしやすく思い通りに歯を動かすことができます。

歯並びのガタツキが大きい歯列不正にも対応可能である、細かい調整ができるので自然なかみ合わせを作りやすいといったメリットがあります。

stbライトリンガルシステム

従来のブラケットよりも、薄く小さいタイプです。
従来の装置に比べ、違和感や痛みが少ないです。

クリッピーL(セルフライゲーションタイプ)

日本の会社が作製している、セルフライゲーション(自己結紮)タイプの、裏側矯正システムです。

従来の結紮(ブラケットとワイヤーを金属線などで固定する)を必要としない装置で、ブラケットとワイヤーを、独自のクリップ構造で固定します。

ブラケットの構造により、ワイヤーとブラケットの摩擦力を弱くしより弱い力で歯を移動させることができます。

口腔内での作業時間が従来の装置よりも短い、治療期間が短縮される、矯正による歯の痛みが少ないといったメリットがあります。

アリアス(セルフライゲーションタイプ)

「クリッピーL」と同じ、セルフライゲーションタイプの裏側矯正システムです。

日本の会社が作製していて、スムーズにスライドが開閉し壊れにくいといったメリットがあります。

インコグニート(カスタムメイドタイプ)

カスタムメイドタイプの裏側矯正装置です。

完全フルオーダーメイドで作られ、フィットするので口腔内での違和感が少ないです。

装置はドイツで作製されるため、製作に時間がかかります。

ハーモニー(カスタムメイド型セルフライゲーションタイプ)

CAD/CAMを使用した矯正装置と、形状記憶合金ワイヤーを使用する、カスタムメイド型のセルフライゲーションタイプ矯正システムです。

3Dスキャンされた歯型から、デジタルでセットアップモデルを計画し、完全オーダーメイドの装置を製作します。

まとめ


見えない矯正である、裏側矯正のメリットやデメリットについてご紹介しました。

装置が舌に当たりやすいため、痛みや違和感があることの多い裏側矯正ですが、それを改善した裏側矯正システムが増えてきています。

矯正装置の見た目を気にして表側からの治療をためらっている方は、裏側矯正を検討してみてはいかがでしょうか。

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